オミナエシ(花)
どこかで咲き始めます。
はあまり好きな花ではありませんでした。
お盆が近くなると母が活けるお供えの花に必
ず入っていて、それが夏の暑さで不快な臭い
を発するためです。その臭いは、醤油の腐っ
たような臭いと表現されるようなもので子供
ながらも何でこんなに不快な花をお供えする
のだろう?と不思議に思っていました。姿形
は楚々とした印象なのにあの臭いの原因は何
なのか少し調べてみましたが、未だわかって
いません。ただ、皆さんが花が古くなると臭
うと異口同音に唱えています。
オミナエシは、漢字で書くと女郎花と書きま
す。これも現代の感覚では酷い扱いだと思わ
れ勝ちです。でも古くは身分の高い女性を上
臈といい、それが女郎となったという説明が
あり決してオミナエシを貶めた表記ではない
とのこと。
小さな集合花であるオミナエシの花は、最近
は何本も群れて咲いている風景は珍しくなり
ました。私が見かけるのもせいぜい2、3本
がススキなどに混じって寂しく風に揺れてい
るだけ。
秋は、もう夏に寄り添っています。