ボタンヅル(花)
線香花火のようなボタンヅルの花が、咲き始
めました。
名前の通りツル性植物であるボタンヅルは、
生け垣などの木々にからみついて日当たり
の良い場所に咲きます。
園芸植物で人気のあるクレマチスなどと同じ
センニンソウ属ですが、私は今住む山里に引
越して来るまで見たことがない植物でした。
ボタンヅルが咲き始めるのは、だいたい毎年
お盆休みが終わった後です。都会から帰省し
た人々がまた仕事に戻って山里は一時の賑や
かさがウソのように寂しくなります。その上
風もどこかヒンヤリとしたものに変わり、自
分だけ置き去りにされたような気分になる頃
です。
黄色味がかった白い花は、蕾の時は楕円形を
しています。花が開く前は蕾は目立たず葉だ
けが茂っていますが、花が弾けるように咲き
出すと長い雄しべが目立ちツル全体が覆われ
ます。花は1週間か10日ほどでピークを迎え
その後、種をつけますがこの頃になるとこの
辺りは雨の日が多くなるので少し見ないうち
にツルばかりの地味な姿に変わってしまいま
す。
この夏は、湿度が高くスッキリしない日が多
かったのですが、ボタンヅルの花は例年通り
で夏の終わりを告げています。