ツリガネニンジン(花)
前線が通過して気温が下がった後、ツリガネ
ニンジンが一斉に咲き出しました。
ツリガネニンジンは、少し湿った落葉樹の下
などを好んで生えます。草刈りが行われる前
は、日当たりの良くない山蔭の田んぼのあぜ
道などにもたくさん芽を出していました。
釣鐘型に咲く青紫色の花はせいぜい1~2㎝
ですが、咲く順番は決まっておらず、てんで
バラバラに咲きます。そのため、咲き終わっ
て枯れた花とこれから咲く蕾が同じ枝に混在
している有様。生けるのが難しい花です。
夏の始まり頃、あぜ道にたくさん芽を出して
いたツリガネニンジンの幼株を見てどうせも
うすぐ刈られてしまうのだろうなぁと思って
引っ張ってみました。ところが、細い茎に似
合わず根ががっしり張っておりとても素手で
は引き抜くことが出来ず、茎の途中で切れて
しまいました。
山野草の仲間は、根が生薬として利用出来る
ものが多くツリガネニンジンも咳止めなどに
利用出来ます。強靭な根は、生命力が蓄えら
れた証なのでしょう。何度刈られても翌年に
はまた芽を出します。
依然、暑さが厳しい地方の方もいると思いま
すが、青紫色の花がもう秋だ、と告げていま
す。