トチ(黄葉)
晴天の休日の昼下がりは、散歩をしている人に
多く出会います。
公園の敷地沿いに植えられたトチの木は午後の
日差しを受けて金色に輝いて見えます。
ほんのわずかな間ですが、1年で一番トチの木
が美しい時期です。
少し離れたバス通りの方にもトチの木の並木は
あるのですが、そちらは絶えず枝が短く刈り込
まれてしまうので葉がまばらでこのような金色
の黄葉を見ることが出来ません。美しさよりも
車が優先されてしまう悲しい現実です。
公園のトチの木は、この1年私に順番に季節ご
との変化をじっくり見せてくれました。
あんなにたくさんの花が咲くことも知らなかっ
たし、大きなツヤツヤの実が殻の中から出てく
ることにも驚きました。
木はいつも無言です。ただそこに生えているだ
けです。私の時間にむやみに踏み込んで来るこ
ともありませんし、意地悪をすることもないで
す。いつも私に寄り添って何かを感じさせてく
れる貴重な存在です。