雑木林3
雪化粧した雑木林は 少し青味を帯びて美しい
です。
ところが、不思議なことに雪が止むと枝や幹
に積もった雪はたちまち溶け始めます。まる
で木にも体温のようなものがあるかのように。
雑木林の大半は、落葉樹のため冬の間は葉が
ありません。生きてはいますが、半分は眠っ
ているような状態です。地中の根と幹の中心
だけで細々と命をつないでいるのです。
冬本番になって雪が頻繁に降ります。秋は珍
しいくらい雨が少なかったので雑木林の中は
パサパサに乾いていました。その分を補うた
めに降っているのかな?と最近思います。
水分があるうちに取り込んでおかなければ、
とまるで雑木林に意志があるように雪は溶け
て吸い込まれていきます。
私にとって雑木林は大変面白い場所です。
つかみどころのない大きな生命体のようです
が、クローズアップしてみると小さな生命の
集合体でもあって興味が尽きません。
天候によって、季節によっても表情が変わり
時には芸術作品のような顔を見せてくれる
不思議な存在です。