ノギク(花)
秋に至る所に咲いていたノギクは今、ほとんど
の種を飛ばしてガクの部分だけが枯れた状態で
残っています。
カサカサに乾燥していますが、なんだかこれだ
けでも一種の白い花のように見えて写真を撮っ
てしまいました。
不思議なことに冬に枯れた姿をさらしていた
植物の残骸は春になるとすっかり消えてしまい
ます。雨や風に打たれて乾燥した茎や葉はあっ
という間にボロボロになって土に還ってしまう
のでしょう。そして、その土を栄養として新し
い命が緑一面、地上を覆ってしまう、自然界の
1年は、その繰り返しです。
すっかり雪が消えたと思ってホッとしていたら
翌朝、一夜にしてまた一面の銀世界に変わって
いました。関東地方に春一番を吹かせた低気圧
がこちらでは雪を引き寄せたようです。そろそ
ろ雪かきから解放されるかと油断していたらこ
の有様です。水分を多く含んだ雪は春の兆しな
のでしょうが、重くて体力を奪います。
自然界には何ひとつ無駄なものはないといいま
す。枯れ果てたノギクの残骸も私を悩ませる重
たい雪も巡り廻って何かの役に立っているに違
いないのです。