雑木林4
朝まで雪がちらついていましたが、晴れてきた
ので一番近い雑木林に行ってみました。
前日の雪質とは異なり水分の少ない軽い雪が
重い雪の上にサラリと積もっています。
誰もいない静かな木々の間を長靴でサクサクと
歩き回ります。
地面は白い雪で覆われていますが、雑木林の中
は日当たりが良く意外と寒くありません。
緩やかな斜面を登ったり下りたりしていると
新鮮な酸素が肺の中に入り込み、それが血液に
取り込まれて体中に行き渡るのを実感します。
雪には浄化作用があります。上空から降りて来
る途中で様々な空気中の不純物を吸着して地面
に落ちます。 天然の空気清浄機なのです。
雪の一生を擬人化して小さな物語にした、ポー
ル・ギャリコの「雪のひとひら」が好きです。
このような美しい物語を簡潔に、でも情感豊か
に書くことに憧れます。翻訳が、矢川澄子で
あることもこの物語を輝かせています。
悩ましい存在である雪をこんなにも磨き上げた
言葉で表現出来たら、心もさぞかし浄化される
ことでしょう。