ヒナゲシ(花)
この時期、私が花屋さんで選ぶ花はヒナゲシ
(別名ポピー)です。
露地物のヒナゲシが、咲くのはこの辺りでは
5月に入ってからですが、房総半島などから
来るヒナゲシの切り花はイキが良ければ毛む
くじゃらの蕾もちゃんと最後まで開いて楽し
ませてくれます。
ヒナゲシは、ヨーロッパ各地に自生している
ありふれた花ですが、日本でただケシと呼ぶ
花は同じケシ科の植物でも、麻薬の原料とな
る成分を含むため栽培が禁止されています。
華奢なヒナゲシと比べると写真や映像でしか
みたことがありませんが、麻薬のケシは大き
くてボリューム感がありました。
暖房の効いた部屋に置いておくとヒナゲシは
次々と花を開いてきます。花が開く瞬間を見
たいと思って見つめているとなかなか開かな
いのにちょっと席を外したスキに一番外側の
毛むくじゃらの蕾の殻が外れて落ちていたり
します。殻が外れたばかりの花はしわくちゃ
の色紙のようです。花びらは薄く向こう側が
透けて見えるようですが、少しずつシワが伸
びて中心の雄しべや雌しべが見えるようにな
ります。(セミの羽化に似ているような?)
自分のために切り花を買うことなんてめった
にありませんが、一番花がない季節にヒナゲ
シを買うことだけは多めにみています。