淡々と・・・

淡々と過ぎていく日々、心にとまったひとこまを写真と短文で綴っています。

トチ(冬芽)

f:id:tantan_10:20210315095629j:plain

春の日差しに温められてトチの木の冬芽が

ピカピカ光っています。 

あと少しするとこの中からトチの新葉が展開

してくるのです。

春先のトチの冬芽が光って見えるのはベタベタ

した粘液で覆われているからです。この粘液は

冬の冷たい乾燥した空気と虫などから新芽を守

る役目をしているといわれています。私たちが

クリームなどでお肌を保護するのと同じような

ものです。

トチは、ホオの木の葉の次くらいに、大きな葉

を持つ樹木ですが、寒い地方でもこの自前のク

リームで保護することによって葉が、痛むこと

なく春を迎えることが出来るのです。

トチの冬芽は、雨と暖かな日差しに何度も洗わ

れて日に日に大きくなります。葉が開く日が近

づくと本当に1日で様子が大きく変わります。

植物ではなく動物のようだなぁ~と思うほど動

きがあります。そしてある日、葉の塊を覆って

いた薄い皮が脱げて小さな葉と茎の塊が現れる

のです。皮が脱げてからの葉もドンドン大きく

なります。そして、ある一定の大きさに到達す

ると葉の生長は止まり、その後は花を咲かせる

準備に入ります。

散歩コースには至る所にトチの木が植わってい

ます。北国の気候に適応して生き抜いてきたト

チの木が思い切り葉を伸ばす日ももう間もなく

です。まだかな~とつい見上げてしまいます。

 

tantan10.hatenablog.com