ネムノキ(花)
ネムノキは、夜に葉が合わさって閉じる就眠
運動しますが、早朝には葉が開いています。
本来は熱帯に多く分布していますが、日本の
ネムノキは、その中で飛び抜けて耐寒性があ
ります。
私の住む北国では6月頃まで裸木で枯れてい
るのではないか、と心配になるほどなかなか
葉が芽吹かないのですが、梅雨入りする頃に
なると急に葉が出て7月になると花が咲き出
します。成長も早くあれよあれよという間に
大きくなり、高い場所に花をつけます。その
ため、高い場所から見ると優しいピンク色の
花がそよぐのが楽しめます。
ネムノキは、先駆種と呼ばれる荒れ地に最初
に侵入してくる植物です。川を流れてきた種
が岸辺で根付き、他に大きな木がまだいない
日当たりのよい場所でグングン成長します。
秋に落葉すると落ち葉が周囲の土を肥やし荒
地を年々肥沃な土地に改良していくのです。
ある程度土が肥えてくると別の植物が周囲に
生えるようになり、クズなどのツル性の植物
が日陰を作るようになるとネムノキは枯れて
しまいます。
でも、その頃には、新天地に旅立った種が、
次世代として育っているので心配は無用で
す。