ナツズイセン(花)
↓<一日前の状態>
ナツズイセンの咲く場所は、普段はなんてこ
とない草ボーボーの草むらの斜面です。
ところが、8月に入り暑い日が続いた後、先
端が少し膨らんだ茎だけがニョキッと地上に
表れます。茎は、日に日に長く伸び50~60㎝
位になります。伸びるのが止まると今度は、
先端が大きく膨らみ、3~5個に分かれて1
つ1つが蕾となってピンク色に色付いてきま
す。そして蕾は、次の日にはほとんどの花が
開いて満開になるのです。茎が地上に表れて
満開になるまでほぼ1週間です。そして花は
夏の暑さの中であっという間に萎んでしまい
来年の春までナツズイセンは姿を消して休眠
してしまうのです。
春、一見雑多な草が茂っている草むらで密か
にナツズイセンは、葉を茂らせて球根を太ら
せています。そして一度葉を枯らしてから再
度、茎を伸ばして開花します。
一番暑い時期と一番寒い時期は、地中で安全
に過ごすナツズイセンの成長戦略を観ている
と温暖化する地球で人間が、生き残るヒント
が隠されているような気がします。