ツバキ(花)
朝の冷え込みが一層きつくなっています。
それでも早咲きのツバキが、ポツポツと咲い
ているのには感心させられます。
ツバキは、品種改良が盛んな樹木で今ではあ
りとあらゆる色と形の花があります。大きさ
も様々でおちょこのような小輪咲きから牡丹
のような大輪咲きまで本当に多種多様です。
毎冬、散歩の途中で見るこのツバキは、小輪
で白地に濃いピンク色の絞り模様が入る花で
す。模様が入る位置や分量は、同じ木でも一
輪ごとに違い1つとして同じ模様の花はあり
ません。緑色というより黒に近い葉は艶々と
光り、花を一層引き立てる効果があります。
ツバキの足元には、咲き終わった花がたくさ
ん落ちています。花びらが散るのではなく、
花ごとポロっと落ちてしまうこの姿は武士の
世界では首を切られた姿を連想するというこ
とで嫌われていたそうです。
でも、深々と冷えた冬の空気の中で静かに花
を開き続けているツバキの姿は、どこか孤高
の武士を私に連想させるのです。