シラカバ(実)
午後3時ごろにになるとただでさえ弱い日差
しは、急速に衰えます。
そろそろ戻らなければと雑木林沿いの道を足
早に通り過ぎようとすると、枝にぶら下がっ
ている小さな実が目に入りました。白い樹皮
からすぐにそれはシラカバの実だとわかりま
したが、実物を見たのは初めてです。
年の始めに見たシラカバからはだいぶ離れた
場所にある別の木ですが、注意して観ると他
の枝にも点々と実がついています。
それほど大きな木ではなかったので手の届く
所の実を1つもいでみると指の間でハラハラ
と脆く崩れ、小さな種がバラバラになりまし
た。あまりの脆さに呆気にとられるほど。冬
の弱々しい西日を受けて地味に枝に下がって
いますが、こうやって日々種を蒔いているの
だなと感心しました。
私がシラカバの種を観察しているとシジュウ
カラの群れが賑やかに鳴き交わしながらすぐ
近くの木までやってきました。じっとしてい
ると1m位前の木の枝に留まります。
今が一番野鳥にとって食料が、少ない時期で
しょう。シラカバの種はシジュウカラの命も
支えているのかもしれない、と思いながらそ
っとその場を離れました。