ガマズミ(花)
雑木林の木々の葉もほぼ出揃って林の中は、
すっかり薄暗くなりました。
そんな雑木林のそこかしこで真っ白なミヤマ
ガマズミの小花の塊が、目に留まります。
それほど大きくはならない落葉低木ですが、
緑陰の中で咲く集合花は大変目立ちます。
ところが、ミヤマガマズミは花が終わると一
旦存在を消します。夏の間は葉と同じような
色の青い実を育てながら過ごし、秋になると
1個1個の花が真っ赤な実に変身して再び注
目される存在となるのです。赤い実は、果実
酒として楽しんだり、鳥たちの秋から冬の貴
重な食料としてしばらくの間活躍することと
なります。
日本には、約16種類ほどのガマズミの仲間が
存在するといわれています。ヤブデマリやオ
オデマリのような一見アジサイの仲間かと思
うような樹木も実は、ガマズミの仲間です。
今年は、しばしば季節が逆戻りするような気
温の低い日がありますが、それでもガマズミ
の仲間の開花は平年並みに進んでいるようで
す。
真っ白な花が真っ赤な実に変わる自然界のマ
ジックは、ちょっとやそっとのことでは揺る
がないということなのでしょう。