カンゾウ(花)
田んぼの土手のあちらこちらでカンゾウの花
が、見られるようになりました。
カンゾウの残念なところは、一日花のところ
です。これは暑い季節が花にとっていかに厳
しく、過酷であるかを表している証拠です。
特に、最近の夏は北国でも気温の上昇が激し
くなっており、どの花も夕方にはグッタリし
ています。2日も3日も同じ花を維持するエ
ネルギーは、花達にもないのです。
カンゾウの花はユリの花に似ていますが、ユ
リ科ではありません。カンゾウは正しくはワ
スレグサという名前でキズゲの仲間です。花
の色はもう少し後に咲き始めるオニユリに似
ているため、混同されやすのですが、葉の付
き方がユリとは異なるのでそこで見分けるこ
とが出来ます。
朝の田んぼは霧が漂ってヒンヤリしています
が、昼間の田んぼは一転して遮るものがない
過酷な環境に変わります。イネは、元々熱帯
地方原産なのでこの暑さを利用してスクスク
成長しますが、他の植物にとってはげんなり
する暑さです。色はトロピカルカラーでも元
来、地面の温度が上がらない草むらで生育す
るカンゾウたちにとって近年の夏は私達と同
じように辛いものになっています。