ホオズキ(実)
両親の代わるがわるの通院に付き添っている
うちに8月も終わりが見えてきました。
フッと見ると夏の初めに花が咲いていたホウ
ズキはすっかり朱色に色付いています。プッ
クリと膨らんだ外皮は初め緑色でしたが、茎
に近い部分から朱色に染まりました。
本来、ホオズキはナス科の植物なので同じ場
所に植え続けると連作障害が起こるはずです
が、我が家の庭では自然にこぼれ種から発芽
して特に問題なく毎年同じ場所で育っていま
す。
ホオズキは鬼灯とも書き、お盆の頃にご先祖
様の魂が帰って来る時の提灯代わりに盆棚に
飾るようになったと言われています。実際に
灯が点るわけではないのに、暖かな朱色を炎
の色と重ねた古の人のセンスは素敵だな、と
思います。
ホオズキの実は、比較的簡単にドライフラワ
ーにすることが出来ます。庭に放置しておく
と特に手を加えなくても自然に枯れてドライ
になっている場合もありますし、いわゆる透
かしホオズキの状態になっている時もありま
す。透かしホオズキは、実の袋状の部分を水
に漬けて人為的に作ることも出来ます。
網目状に朽ちた袋を見ては、遠い夏の日に想
いを馳せるのです。