シュウカイドウ(花)
シュウカイドウは、花だけ見れば園芸植物の
ベコニアと何ら変わりのない花です。
ところが、普通のベコニアは私の住む地方で
は露地で越冬することは出来ません。水分を
多く含む茎や葉が凍ってしまうからです。そ
のため冬は室内に取り込んであげる必要があ
ります。
シュウカイドウは、花後地中に球根を作るこ
とでその問題をクリアしました。花は、種も
作りますが、その種は埃のように微細で吹け
ば飛んでどこへ行ったのかわからなくなって
しまうほど小さな種です。発芽率もあまり良
くありません。でも、なぜ球根を作るように
進化したのでしょう?
地下は、一般的に地上より温度が安定してい
ます。外が暑い時は涼しく感じられますし、
寒い時は暖かく感じられます。その上湿度も
程々に保たれています。植物にとって足りな
いのは太陽の光だけです。でもそれも休眠と
いう手段を採れば必要なくなります。
日に日に衰える太陽の力を敏感に感じ取って
過ごせば、必要以上のエネルギーを使うこと
はないのです。
植物を観ていると人間が如何に不自然な活動
をしていて、自分で自分の首を絞めているか
がよく解る今日この頃です。