ワレモコウ(花)
庭のワレモコウが、今年はうどんこ病にもか
からずなんとかきれいに咲きました。
今年は雨が多い夏だったのでまたダメかな?
と思っていたので予想外の出来にビックリ。
田んぼのあぜ道の近くに毎年咲くワレモコウ
は、今年は草刈りの被害に遭い花は少なめで
す。それでも風に煽られてフワフワと揺れる
花にたくさんの赤トンボが次々と止まっては
休んでいます。トンボは夏の暑い間は高い山
で過ごして涼しくなると下界に下りて来るそ
うですが、これから稲刈りの終わった田んぼ
に子孫を残していつの間にかいなくなってし
まいます。そういえば、あんなににぎやかだ
ったセミの声もパッタリ聞こえなくなりまし
た。
街に暮らしていた頃、ワレモコウは花屋さん
で手に入れる花でした。部屋に一枝飾れば野
趣に富んだ雰囲気をたちまち作り出すこの花
には、それなりの値段がついていました。そ
のため、そうそう気軽には手が出なくて…
今は秋、野に出れば一枝手折って帰れます。
大切なものをたくさん失ったけれど、得たも
のもたくさんある今の暮らし。
ワレモコウは、幸せというものが変幻自在に
変化することを気づかせてくれる花です。