ムラサキシキブ(実)
夏に小さな花をたくさん咲かせていたムラサ
キシキブが、今は紫色の実をつけています。
先日記事にしたコムラサキシキブは、ムラサ
キシキブを改良した園芸品種ですが、ムラサ
キシキブは低山の森林に自生する落葉低木で
す。
落葉低木とはいっても、雑木林では2~3m
くらいには成長し私たち人間が通る場所から
見ると随分枝は高い場所に花や実をつけてい
ます。
キブに比べると実の付き方がまばらです。一
見するとすでに鳥たちに食べられてしまった
後のように見えますが、この状態が普通の実
の生り方です。この紫色の実がもっとたくさ
んついたらさぞかしきれいであろう、と思っ
た園芸家が品種改良を重ねてもっと小型で実
が密着して付くコムラサキシキブを作り出し
たというわけです。
秋が深まるとムラサキシキブの葉は黄葉しま
す。黄色は、紫色と補色関係にあるため葉と
実はお互いを引き立て合い、より一層美しく
映えます。黄葉が終わり落葉しても紫色の実
はしばらく枝に残り、野鳥たちが高い枝を訪
れるのを待っているのです。