淡々と・・・

淡々と過ぎていく日々、心にとまったひとこまを写真と短文で綴っています。

白梅(蕾)

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関東の方では河津桜の花が咲き出したという

ニュースを耳にしましたが、ここはまだ梅の

花すら硬い蕾のままです。

小さな梅の蕾は梅仁丹を思い出させます。

思い出してみれば、仁丹とか肝油とか昔も

今でいうサプリメントのようなものはあった

のですね。

私が通っていた幼稚園では10時頃になると

肝油をおやつ代わりに配りました。

たった1粒ずつ食べるのですが、そのための歌

まであって大真面目に毎日歌っていました。

肝油は元々身体には良いけど魚の生臭さが

ひどかったそうです。それを改良して食べ易く

したものが昭和時代の幼稚園や小学校で取り

入れられていたと後に知りました。

私自身はそれほど美味しいと思っていたわけ

ではありませんが、食感はジェリービーン

みたいなものでした。ビタミンAやビタミンD

を含み少し甘くて確かに子供には食べ易い味

だったと思います。

先日ネットオークションでこの肝油の入って

いた缶が出品されていて驚きました。

いつも先生が大事に管理していた肝油の缶に

ネットの世界で再会するなんて人生死ぬまで

何があるかわからないとはこのことです。 

梅の蕾から全く関係ない話に脱線してしまい

したが、過去と現在が交錯した昔話でした。

虹色

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玄関の壁に虹色の帯が映っていました。

偶然、止めてあった自転車の反射板が

プリズムの役割をして太陽の光が7色に

別れたのです。

私が、空に現れる虹を見るのは年に

1、2回です。

実際はもっと何度も現れているのかも

しれませんが、「あ、虹だ!」と気づく

のはそれくらいの頻度です。

本当は1日に1回くらい見ることが出来たら

嬉しいと思いちょっと調べてみました。

天気が晴れから雨、そして晴れと急変する時。

雨が止んで太陽が出たら太陽と反対側の空を

見る。夕立後の東の空を見る。

などの条件が揃うと虹が見られるチャンスが

高くなるそうです。

虹を見つけた時はなぜか知らない通りすがり

の人にも「虹が見えていますよ!」と話し

かけたくなってしまいます。

今年はたくさん虹を見る機会があるといいな~

と思っています。

ツバキ(花)

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なかなか咲いている花が見つからない季節

ですが、ようやくツバキの花が開き始めて

きました。

白地に赤い絞りの入った花はちょっと寒そう

ですが、厚い光沢のある葉に守られています。

絞り咲きの花はツバキに限らず同じ木であって

も花ごとに色の入り具合が異なります。

ある枝には赤一色のが咲いたかと思えば、

またある枝には白一色だったり、赤と白の

配分や絞り模様も花ごとに異なって変化に

富んで面白いものです。

園芸用のツバキはの品種改良が盛んで花の形

と色がバラエティーに富んでいます。咲く

時期も冬のさなかから始まり晩春まで様々で

憶えきれないほどです。

雑木林を歩いているとたまに薄暗い場所ながら

ちょっと開けたところに大きなヤブツバキ

生えていることがあります。

庭植えのツバキとは違って樹高も高く枝も密に

茂っている姿はちょっと圧倒されるものを感じ

ます。このような印象がツバキは化けるという

古い伝承を生んだのかもしれません。野生の

強い生命力というものは畏敬の念を抱かせる

ものなのでしょう。

ツバキの花には鳥のメジロがよく集まって

きます。花の蜜や花粉を求めて群れでやって

来ては賑やかに鳴き交わしています。

メジロの鳴き声は春の兆しです。

しばし聞き惚れてから食事を邪魔しないよう

にそっと退散します。

天蚕(てんさん)

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f:id:tantan_10:20200121113928j:plain<一部拡大>実寸7cm位

天蚕(てんさん)をご存じですか?

先日少し寒さが緩んだので久しぶりに山すその

雑木林まで散歩の足を延ばしました。

落葉した木々が続く中、薄緑色に光る実の

ようなものがぶら下がっているのに気がつき

ました。

「あれ?、もしかして・・・」

スマートホンのカメラのズームを最大にして

確認するとやはり天蚕の繭のようでした。

天蚕は野生の蚕(かいこ)の一種できれいな緑色

の繭を作ります。同じ野生の蚕でも茶色い繭の

野蚕(やさん)はたまに見かけるのですが、野生

の天蚕の繭は初めて見ました。

一般的な蚕(かいこ)は幼虫も繭も白っぽい色を

していて桑の葉を食べることはご存じの方も

多いと思いますが、天蚕は幼虫も繭も緑色で

クヌギ、コナラ、カシワなどの雑木林の木々の

葉を食料にしています。

信州の穂高地方では古くから天蚕を人の手で

飼育している伝統があるそうです。大変な手間

をかけて着物を織れる糸まで仕上げていると

聞きました。機会があったら是非訪ねてみたい

場所の1つです。

自分の住んでいる場所の近くにもひっそりと

貴重な生き物が住んでいるのだと気付くことの

出来た嬉しい日でした。

スギゴケ

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最近どこを見回しても茶色や灰色の風景だな

と思いましたが、よく見たら足元に青々

としたミドリがあることに気がつきました。

雨上がりにひときわ存在感を主張していた

のはスギゴケです。

上から見ていると漠然とした緑の塊ですが、

ググッと近づいてみればそれは小さな森です。

本当に1本1本が杉の木のようです。

自分が小さなコロボックルになったと思えば

スギゴケは結構大きな木です。

乾燥した日が続いている間はコケたちも

パサパサに乾いていますが、少しでもお湿りが

あればたちまち蘇って緑を取り戻します。

寒さに縮こまっているのは身体ばかりではあり

ません。気がつけば心まで縮んで視野が狭く

なっていました。

コケは初めて陸地に生きた植物で地球に酸素を

もたらしたのもコケの先祖だそうです。

過酷な環境でも生き延びるたくましさ、是非

見習いたいなと思いました。

フクジュソウ(花)

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凍えるような寒さでも雨が多いせいか

あれよあれよという間に庭の福寿草の花が

開いてしまいました。

この花の黄色はいつ見ても輝くように美しい

と思います。

曇天だと透明感のある黄色、晴天の時は金杯

のように黄金色に輝いて見えることもあり

ます。

福寿草は別名、元日草とも呼ばれ旧暦の元旦

前後に花が咲きます。

ところが、今年は暖冬の影響か2週間前後

早い開花です。

おめでたいことは前倒しでも良いと言います

のでありがたく楽しませてもらいましょう。

今日は大寒。まだまだ寒い日が続きますが、

この花の黄色を心の支えに春までもうひと

頑張りです。

 

tantan10.hatenablog.com

受験

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冬至を過ぎて1ヶ月近く経ちます。

日が沈む時間が段々遅くなってきたのを実感

出来るようになってきました。

寒さは今がピークですが、太陽は少しずつ

力を取り戻しています。

この時期一番大変なのは受験生の皆さんだと

思います。

今日もセンター試験の皆さんは寒い中、早起き

して出かけたことでしょう。家族の皆さんも

お弁当を持たせたり色々と気をもんでいること

と思います。

4月から新年度を始めるためにはこの一番寒い

時期に試験をしなければならないと思い込んで

いるようですが、そんなにこだわらなくても

いいのでは?といつも思います。

私は学校の進学と資格試験を合わせてこの寒い

時期に4回ほど受験を経験しました。

その度にもっと気候が穏やかな季節に試験は

やって欲しいなぁと思い続けてきました。

インフルエンザやノロウィルスなどの感染症

かかるリスクも高く、せっかく頑張って努力

してきた成果が発揮できないことになるし、

雪が降る地方では交通機関がマヒするリスクも

あるのですから。

人生で何度、受験を経験するかは人によって

違うでしょうが、喜んで受験生になっている

人は数少ないと思います。 

もう私は受験生にはならないと思いますが、

毎年ニュースを聞きながらこんなことを

考えているのです。 

マドラー

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自分の部屋の窓辺にガラスのマドラーを

吊るしています。サンキャッチャーの代わり

です。マドラーなのにちゃんと紐を通す穴も

開いていたので丁度良いのです。

冬は部屋の奥まで日が射しこんでくるので

キラキラと光ります。

近づいて見ると外の電信柱が縮小されて

映り込んでいます。

このマドラーは、函館で買いました。

初めての一人旅で北海道を旅行した時に友人

へのお土産として何本か買って残ってしまった

ものです。

北海道へ行った最大の目的は流氷を見ること

でした。周遊券を買って夜間に列車で眠り

ながら移動し、昼間は観光をするという旅で

した。なるべく宿泊費がかからないようにと

考えた結果です。あの頃はお金がなくても旅が

できる夜行列車がずいぶん走っていました。

今のようにスマートホンやインターネットも

ない時代でしたが、ポケット時刻表で列車の

時刻を調べてそれはそれで面白い旅でした。

3月なのに、函館では雪が結構激しく降って

日中の観光も歩くのが大変でした。

たまたま通りかかったガラス工房は入ると

温かくてホッとする空間でした。

ガラスを溶かすための火が絶えず燃えている

ためでした。温まりながらそこでツララの

ようなマドラーを選びました。

偶然1本だけ残ったマドラーでしたが、温かい

ガラス工房はまだあそこに在るのかなぁと

時々思い出して眺めています。

今日の空16

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久しぶりに太陽の光を浴びました。

何日も日に当たらないとなんとなく身体の

奥が澱んでくるような感覚になります。

山の天気は目まぐるしく変化するので

晴れが続くのはせいぜい6時間くらいか

と思われます。

太陽が大きな雲に隠れた瞬間、左上方向に

伸びた薄い雲の塊が虹色になっているのが

肉眼では見えました。

残念ながら写真にしてみるとよく映ら

なかったようですが。。。

自然の風景はとても不思議です。

そしてとどまることがなく次々と変わって

しまいます。

空を見ていると本当に諸行無常を実感します。

私は特にどの宗教も信じてはいませんが、

空に教えられることが多いです。 

自分の思い通りになることは少ないと

いうことも空から教わりました。

ルーティン

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メリハリのない天気が続いています。

雪は降ることは降るのですが、とても

水分の多いビチャビチャ雪。

少し積もってもすぐ消えてしまいます。

積雪がないのは、片付ける苦労がないので

ありがたいことですが、いつもと違うという

ことは不安なことでもあります。

私の毎日は、ほぼ同じパターンの繰り返し

です。人から見たら何が面白いのか、と

思われる単調な生活です。

でもこの繰り返しこそ私にとっては安心感

につながるのです。本当は土曜日や日曜日

祝日などもちょっと気が重いです。毎日

平日ならいいのに、と少し思っています。

何年か前からスポーツ選手がルーティンを

持っていることが話題になるようになり世間に

ルーティンというものが認識されるようになり

ました。その時、私の生活も一種のルーティン

ではないかな?気付きました。それまでは

こんな面白みのない毎日ではダメなんじゃない

か、と思っていましたが、ルーティンのことを

知ってからは少し開き直ることが出来ました。

季節が変わればそれに合わせて私の生活も

少しずづ変化します。

私にとってはこれくらいの変化が丁度良いの

です。誰かの基準ではなく自分の基準を

大事にしたいなぁと最近は思います。