淡々と・・・

淡々と過ぎていく日々、心にとまったひとこまを写真と短文で綴っています。

こけし雛

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 一昨日物置の片付けをしました。

以前使っていた吊戸棚が押し込まれていたので

何気なく扉を開けてみたら色々なガラクタと

一緒に小さな段ボール箱が出てきました。

開けてみると20cm位のこけし3体とこけし

が出てきました。

思わず、「ああ、ここにあったんだ」と声を

上げてしまいました。

このこけし雛は、40年以上前、私が、父の姉の

伯母からゆずり受けたものです。

雪深い伯母の家に冬休みに遊びに行った時

細かい経緯は忘れてしまったのですが、私に

くれることになりました。その時点で既に

随分古ぼけていたので、幼い私は、あまり

有難味も感じず、雛祭りに飾ることもなく

長年仕舞い込んだままになっていました。

両親がこの家に転居する際、こけし雛は

私より先に運んでもらっていたのですが、

その後、母は、どこに仕舞ったのか忘れて

しまい、昨年の雛祭りに久しぶりに出して

飾ろうと思って探した時は、とうとう見つけ

出せずに終わりました。

今年も「ゴミと間違えて捨てちゃった?」

とあきらめていたのですが、本当に偶然出て

きました。雛祭りにギリギリでセーフです。

伯母は5年以上前にほとんど寝込むこともなく

亡くなりました。このこけし雛がいつ、どこで

手に入れたものなのか、もう聞くことも出来き

ません。

これからは伯母の供養も兼ねて毎年飾ることに

しようと思っています。

おろかな姪でごめんなさい。

ローズマリー(花)

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ローズマリーの香りが好きです。

優しく葉をなでると清涼感のあるスーッと

した香りが漂います。

ハーブの仲間に数えられますが、草ではなく

2m位にしかならない低木です。

ようやく少し暖かくなってきたせいか花が

咲き始めました。小さい薄紫色の花は、次々

と咲き続け花期が長く楽しめます。

以前は鉢植えで育てていたのですが、春先に

突然枯れてしまうことが多かったので今は

庭植えにしています。どうやら根の成長が

旺盛で鉢だとすぐ根詰まりしてしまうのが

原因だったようです。

冬の寒さで少し葉が痛んでしまいますが、

なんとかこの地域でも冬を乗り越えられる

ようです。

料理や化粧品などにも使えるようですが、私は

もっぱらブーケにして部屋の空気を浄化させる

ために吊るしています。

今回よく調べてみたら、抗菌作用もあることが

わかったのでコロナウィルス対策にも活用して

みようと思っています。

タンポポ(花)

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石がゴロゴロと積まれたすき間にタンポポ

しがみ付くように咲いていました。

このところの晴れていても横殴りの雪が風と

共に降ってくる天気が続いています。

タンポポの咲いている場所をよく観察すると

北側に石を背負っているので北風は当たら

ない。

南側からは太陽が燦々と照らしてくれる。

周囲の石は、日中太陽に温められて日が暮れ

ても余熱で根元を温めてくれる。

傾斜地なので水はけがよい。

ちょっと見渡しただけでもすごく良い条件が

そろっています。

この場所に舞い降りた種は、なんて賢いの

だろう!DNAに刻み込まれた知恵だけで

ベストポジションを得ています。

私ももっと自分を信じて良いのかもしれない。

教育も受けさせてもらった。

本も結構読んでいる。ネットだって少しは

使える。きっと私だってなんとかなる!

賢いタンポポに元気をもらった散歩でした。

閏年

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今年は閏年なので2月が1日多いです。

私は、閏年は単純に4年に1回の周期で巡って

くると思っていたのですが、そうとは限らない

ようです。いつもと違う閏年だから未知の

ウィルスが蔓延したのかな?と妄想する私。

一日も早く終息して欲しいです。卒業式も出来

ないなんてことにならないように。 

次の閏年は2024年です。今はまだだいぶ先の

ことに思えますが、きっとあっという間に4年

なんて過ぎてしまうのでしょう。2020年までの

4年間に比べて、これからの4年間はきっと

大変な4年間になると予想しています。まず

自分自身の肉体がかなり老化するでしょう。

そして両親の老いはさらに激しくなると思われ

ます。考えても仕方ないことですが、つい

考えてしまいます。

昨日は日没後、また金星と月が接近している

のが見えました。

一週間ほど前の早朝、木星と接近していた月は

右側が欠けた月でしたが、今は日に日に太って

満月に近づいています。

この冬は、冬の星座の代表のオリオン座や

おおいぬ座シリウスが見えない夜が多くて

残念でした。宇宙の時間からみたら人間の時間

なんて一瞬のことでしょうが、この一瞬に色々

あるんだなぁ~と思いながら終わる私の2月

なのです。

今日の空23

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今年は、春先の天気の良い日に空港へ

行ってみようと思っていました。

飛行機雲ばかり見ていないで本物の

飛行機を久しぶりに見てみようと計画

していたのです。

空港は海の側にあるので海も見られると

期待していました。

ところがこのコロナウィルスの大流行で

空港は厳戒態勢となりのんびり見物する雰囲気

ではなくなりました。残念ですが、延期です。

私は遊びに行こうと思っていただけですので

なんとでもなりますが、仕事や急用で空港を

利用する方々はこの騒ぎで大変だと思います。

人っ子一人いない田んぼを眺めているとこの

騒動が、どこか遠い世界の出来事に思えてしま

います。

不安を煽るようなメディアの報道にどこへも出

かける予定のないはずの老親たちが浮足立って

います。

報道は事実を伝えてくれればいいはずなのに

いつも悪意のこもった演出が加わっています。

不安になったら人のいない場所へ散歩に行った

方が、よっぽど心が安らぐのではないか?と

広い空の下で思うのです。 

(空港へ行けなくなった八つ当たりかな?)

ウメ(蕾)

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今にも開きそうで開かない梅の花

咲き出してしませば、次々と花が開くのに

なぜか咲き始めるまで時間がかかり、毎日

眺めては開かない蕾にガッカリしています。

梅が悪いわけではなく自分の気持ちが、春の

印を確認出来ずに焦っているだけです。

暖かい地方では、もう桜が咲いたと聞けば

今日も雪がちらつく空を恨めし気に見上げて

冬に閉じ込められている自分がひどくみじめに

思えて早く早くと急かしてしまう。

梅は、色々な点で日本で好まれています。

花も実も楽しめるものです。元号の令和の

出所にも関係しています。

昔、夜遅くなった帰り道でフッと良い香りに

呼び止められたような気がして周囲を見回すと

夜空を背景に咲く、白梅を見つけたことが

あります。

黒い空に白い花が星のようで清々しい香り

と共に美しい情景として心に残っています。

梅の木の精霊が「私を見て!」と声をかけて

きたのかも?と思ったりもしました。

花は時期が来れば咲きます。私の思惑とは

全く別のサイクルで開花を決めているのです。

きっと、私がジタバタするのをやめた頃、

あっけなく咲いてしまうことでしょう。

クチナシ(実)

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昨年はクチナシの花が夏にたくさん咲いたので

実も豊作でした。

クチナシの実からは鮮やかな黄色の染料が

取れます。身近なところではご存じの方も

いらっしゃると思いますが、栗きんとんを

黄色く仕上げるのもクチナシの染料です。

花は白色なのに黄色い染料が取れるなんて

不思議だなぁと思います。

寒風に晒され続けた庭の実はだいぶ色あせて

きました。そろそろ収穫しないと今年の花の

邪魔になってしまいます。

この木は、20年位前に同じような実をもらい

受けて種から育てた木です。小さな種が中に

たくさん入っているのです。

クチナシは常緑樹なので本来はもう少し暖かい

地方に適している木です。その頃は関東地方に

住んでいたので頂いた種を蒔いたら案外簡単に

何本も発芽しました。転居に伴って、試しに

北国でも育ててみようと両親が引越してくる時

に連れて来て庭に植えました。

何年も花は咲かず、木の丈だけが伸びるばかり

でした。やっぱりダメなのかな?と思っていま

したが、5年位前からポツポツと花がつくよう

になり、昨年は甘い香りを漂わせてたくさんの

花が咲きました。

20年近くの歳月をかけて木が寒さに適応したの

か?それとも地球温暖化の影響で北国の気候が

クチナシに適した温度に変化したのかわかりま

せんが、嬉しい反面ちょっと複雑な心境でこの

実りを見つめているのです。 

 

tantan10.hatenablog.com

 

スギ林

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散歩の途中には雑木林に混じってスギ林が

あちこちにあります。

この季節、私はスギ花粉症なので出来れば

スギ林には近づきたくないのですが山道は

そんなことはお構いなく出来ているので

仕方なく通ります。

スギの木は下から見上げるとほとんど真っ直ぐ

でみんな素直に天を目指しています。

広葉樹の木々とは異なり、木の下は大抵静かで

湿っぽくて薄暗いです。なんとなくエンヤの

音楽が聞こえてきそうな雰囲気もします。

ヒンヤリしているので冬は長居は無用ですが、

遠くに鳥の鳴き声が聞こえるので上り坂で

弾んだ息を整えながらしばらくジッと耳を

傾けて休んだりもします。

不思議なことに、昨年こちらで初めて花粉症の

季節を経験しましたが、思ったほど重症化は

しませんでした。

たまたまだったのかな?と思いましたが、

今年も目のかゆみ、クシャミ、少々の鼻水は

ありますが、以前住んでいた所に比べれば

症状の出方は軽くて済んでいます。今のことろ

薬も飲んでいません。

色々な要因が重なっているのでしょうが、今、

住んでいる所は、スギ林が至る所にあるので

このまま友好的に花粉の季節をやり過ごせたら

いいなぁと思っています。

フキノトウ(花)

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いつもとは違う道を通って雑木林から

公園に続く道に出ました。

公園の角にはヤナギの木があり、枝垂れた枝が

温かい日差しの中でユラユラ揺れていました。

芽吹いてきたかしら?と吸い寄せられるように

近づくと根元にフキノトウが3個ほど出ていま

した。

確かにこの場所は北風も当たらない温かい陽だ

まりです。

本当に植物は良い場所を知っています。

フキノトウも今では、野菜売り場でパック入り

のものが売られているので、それほど珍しい

ものではなくなりました。もう少し暖かく

なればこの辺りでは道端にもわんさか出て

きます。でも今年初めて見つけた丸いポンポン

のような花はやっぱり嬉しいものです。

用水路を覗き込むと私の足音に慌ててドジョウ

水草の中に逃げ込む様子。

梅の蕾がポップコーンのように白く膨らんで今

にも弾けそうな様子。

どれもが心をまーぁるくしてくれるのです。 

マンサク(花)

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そろそろかな?と思って行ってみると青空に

透けてしまいそうな細い花びらを開いて

マンサクの花が咲いていました。

豊年万作、早春にまず咲くからマンサク。

色々といわれはありますが、冷たい風に

負けずに咲いている細い黄色いリボンのような

花びらが可憐な風情です。

木の幹はそれほど太くはならず、根元から幹が

何本も出て、高い位置に花がつくので雑木林

では注意深く上を見て探さないと見逃して

しまいます。近くにあるもう一株は、まだ花が

咲いていませんでした。日当たりや風向きに

微妙に左右されるのかもしれません。

最近はホームセンターの園芸コーナーでも

時々、見かけるので人気商品なのかもしれ

ません。

暖冬とはいえ山里の春はまだまだ遠いです。

本当に春爛漫となって手足をノビノビ伸ば

せるのは5月の連休が終わってからです。

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