ホトトギス(花)
散歩中にホトトギスが咲いているのを見つけ
ました。
ホトトギスは、普通紫色の斑点模様が入った
花が一般的ですが、この花は紫色が斑点では
なくグラデーションになっていて珍しいなぁ
と思って写真を撮りました。
ホトトギスは、ジメジメした湿気の多い場所
を好む植物です。この日も雨上がりのまだ
雨粒を載せた状態で生き生きと咲いているの
を見て本当に水が好きな植物なのだなぁと
思いました。
ホトトギスは、初夏に特徴的な鳴き声で名高
い鳥類のホトトギスの胸の斑点模様と似てい
ることから付いた呼び名です。この辺りでも
ついこの前まで鳴き声が聞こえていましたが、
いつの間にかパッタリと聞こえなくなりまし
た。もう南の国に帰ってしまったのでしょう。
植物のホトトギスは、これからが最盛期です。
野生種は、紫色の斑点模様ですが、園芸種には
黄色や白色の品種もあります。花が咲くとスズ
メガの仲間が飛来して蜜を吸い受粉します。
このスズメガが、また面白く、吸引する時に
ハチドリのように空中でホバリングするので
面白くてつい時間を忘れて見入ってしまうの
です。
ゲンノショウコ(花)
草むらで別の花を探している時に出会った
ゲンノショウコの花。
赤い花は、ベニバナゲンノショウコと区別
して呼ぶこともあるそうです。
古くからドクダミ、センブリと共に民間薬と
して重宝されてきた薬草です。煎じて飲むと
その効果がすぐ現れるところから「現の証拠」
と書かれ、下痢止め、胃腸薬としてすぐれた
効き目があるそうです。
私が見つけた時は、この花1輪しか咲いて
いませんでしたが、隣りにまだ若い実があり
ました。日本中にありふれた植物で白花もあ
るということですが、最近はあまり見かけな
いような気がします。実は、熟すとカタバミ
の実と同じように果皮が弾けて遠くまで種を
飛ばすように出来ています。この形がお神輿
の屋根の形に似ていることからミコシグサと
いう別名もあります。
ついこの間までとても暑かったのに急に涼し
くなり、私も家族も体調不良です。季節の急
激な変化に身体が戸惑っているのでしょう。
現代のように簡単に薬が手に入らない時代に
頼りにされていたゲンノショウコの花が目の
前に現れたのは季節の変わり目に注意するよ
うに、という何かのお告げかな?と思ってい
ます。
今日の空42
春と秋は朝晩雨がふることが多くすっきり
しない毎日が続くこの地方。
気候が安定しないのと連動するように体調や
精神状態も不安定になり、些細なことで老人達
の機嫌も悪くなります。
やっと涼しくなったので片付けものをしようと
してもカミナリが落ち、食卓に並ぶものに文句
をつけるなど普段なら何でもないことにイライ
ラが始まるのです。
子供の頃は、訳も分からず言われっ放しだった
私も今ではすっかり神経の太いおばさんですの
で、負けずに言い返したりして益々事態は悪化
します。
災害現場からの中継などを観る度に、大量の家
財道具が道に山積みになっている光景を目の当
たりにします。いったい日本中の家々にどれだ
けの荷物が詰まっているのだろうか、と重い気
持ちになります。
「使っていなくても働いて稼いで自分で手に入
れたのだから絶対に捨てない!」と言い張る父
ですが、仕舞い込まれて何年も経ったものは雨
が多いため、靴もカバンもみんなカビだらけで
とても使える状態ではありません。
死ぬまでそのままにして置いても結局、片付け
なければならないのは私です。
自分だけでなく子供も年を取るということが、
すっかり頭から抜け落ちているのです。
テイカカズラ(花)
テイカカズラの花が近所の生け垣にたくさん
絡んで咲いているのに気付いたのは、つい最近
のことです。顔を近づけるとジャスミンによく
似たエキゾチックな香りがします。深い緑色の
葉は光沢があり、白い花は、中心が黄色く数輪
かたまって咲いています。
元々日本の温暖な地方に生育している植物だそ
うですが、寒くなると葉が赤く紅葉しますが、
落葉することはないツル性常緑低木です。
テイカカズラを見ていてどこかで似たような葉
を見たことがあるなぁと思っていたらハツユキ
カズラという園芸店でよく見かける植物が、近
い種類だということが分かりました。ハツユキ
カズラは、斑入りの葉が特徴ですが、花はテイ
カカズラと似ているそうなので今度見かけたら
花が咲いていないか、よく確認してみようと思
います。(来年になってしまうだろうけど...)
温暖な地方原産のテイカカズラが、私の住む
寒い地方まで運ばれて来て、目立つほどたくさ
ん咲いたのは、今年の夏がひときわ暑かった
証拠です。
ケイトウ(花)
だいぶ日の出の時刻が遅くなりました。
天気が悪いと余計暗く、自室から見える公園の
LED電球の灯が突き刺さるようにギラギラと感
じられます。
暗い中、出掛けると親達も心配しますし、花も
まだ開いていないのでそろそろ早朝散歩の季節
も終わりかなぁと残念に思っています。 朝の
散歩は、本当に気分が清々して気持ちが良いの
で暗くなければ寒いのは何とでもなると思って
いるのですが、仕方ありません。
夏の花が終わり、秋は小さな地味な花が多い中
鮮やかなケイトウの赤い花が、段々明るくなる
朝の風景の中で目につきます。
ケイトウにも色々な種類があって名前の由来に
なった鶏のトサカみたいな形の花の他に、キャ
ンドルの炎のような円錐形の穂を何本もつける
花もあります。 花色は、赤系が多いですが、
たまに黄色も見かけます。熱帯地方原産のため
とにかく暑いの大好きな植物ですが、その分、
寒さが来ると黒い種を実らせて姿を消してしま
います。
あんなに暑かったのがウソのようにこの辺りは
涼しくなりました。燃焼という意味のギリシャ
語に由来する学名を持つケイトウの花もそろそろ
見納めが近づいています。
ウド(花)
田んぼの用水路の側でヤツデの花によく似た
花を見つけてとりあえず写真に収めて家に帰
って調べるとウドの花でした。
ウドといえば、レースフラワーの花のような
傘状に開いた小花の集まりを連想していたの
ですが、それはシシウドという種類で山菜と
して食べられる方のウドの花はこのような球
状の花を咲かせます。
ウドは、「ウドの大木」という言葉がありま
すが、本来は、木ではなく多年草です。大き
いものは2mくらいになるそうです。ヤツデ
にそっくりな花は、球の直径は、だいぶ小ぶ
りで3cm以下で、葉は掌状です。私の見た
株は1m以下の丈でした。球状の花の塊は、
たくさんの小花の集合体で虫達によって受粉
されると1つ1つが黒い種になります。その
点でもヤツデと同じです。
早朝、この花には朝露が、びっしりとついてい
ます。それが昇って来た朝日を受けると花の塊
が、キラキラ輝いてなんとも美しい球に見え
ます。昨日は、朝から一日中、かなり強い雨が
降り続きました。雨の粒をたっぷりと含んだ花
の塊は、いよいよ秋が来たことを告げるように
光って見えました。
ノブドウ(実)
そろそろノブドウの実が色付いてきました。
食べても美味しくないそうですが、同じツル
にカラフルな実がたくさんついています。
この実は、本来白色のものが正常だそうですが
中に虫が入り込むことによって細胞が異常な
発達を遂げ、色も様々に変化するそうです。
ターコイズブルーや赤紫、青紫色に変化して
いるものをよく見かけます。ちょっとした空
地や野原に行けば、日本中にある植物ですが
最近は、園芸植物としても売られているよう
です。ツル性の落葉低木で、もう少し秋が深
まれば葉が赤く色付くので、野趣に富んだ庭
を望む人にとっては手に入れたいものなのか
もしれません。
いる植物です。他の木にからみついて高い所に
なっているものもあれば、地面を這っている
ものもあります。長いツルにたくさんの色とり
どり実が連なっているのを見ると自然がデザイ
ンしたネックレスのようで絶妙な色合わせに
毎回感心させられるのです。
ヤブツルアズキ(花)
今の時期、野原で花盛りなのはヤブツルアズキ
の黄色い花です。
私たちが「あんこ」にして食べるアズキの原種
に当たる植物だそうです。黄色の花は、朝早く
から日中の暑い盛りまでへこたれることなく咲
いています。
アズキは、ツル性ではありませんが、ヤブツル
アズキは、ツル性の植物です。野原の他の植物
に絡みついて長いツルを伸ばし、少しでも日当
たりの良い場所を目指しています。人間にとっ
てはウンザリするほど暑い場所が大好きなの
です。よく見ると、すでにアズキにそっくりな
黒い細長いサヤをつけているツルもあり、サヤ
を割ってみると中には暗灰色の豆がズラリと
並んでいます。豆はアズキより少し小粒ですが
何から何までアズキそっくりで感心してしまい
ます。
夜になって雷が鳴り、まとまった雨が降ってき
ました。予報によればしばらく傘マークが続い
ています。久々にアズキを煮ようかな、と思え
るような気温になりそうです。
今、美味しいアズキが食べられるのは遥か昔の
先人達の努力の賜物なのだと思いながら。
シュウメイギク(花)
今シーズンのシュウメイギクは少し早めに
咲き始めました。
この花は、ピンクの濃淡色もありますが、私が
一番好きなのはやはり白です。割と厚めの花び
らでちょっと造花のように見えますが、和洋
両方の雰囲気を併せ持っています。
いつもの年だとシュウメイギクが咲き始めると
そろそろ秋だなぁ~と感じられる気候になり
ます。ところが、今年は季節が秋と夏を行った
り来たりしています。咲き始めてしまった花は
今更引っ込めるわけにもいかず咲き続けていま
すが、株によっては蕾の状態でかなりぐったり
しているものも多々見かけます。
秋の日差しは、夏の真上からの日差しとは違っ
て斜め横から奥まで差し込んできます。人間な
らカーテンや日除けで遮ることが出来ますが、
動けない植物は、根付いた場所が一生を左右し
ます。折角、木漏れ日の下の快適な場所を確保
したのに突然、カンカン照りの日差しに焼かれ
て青息吐息になることもあります。
人間界の事情で温暖化が激しくなっていても
太陽は今まで通り少しずつ高度を下げてきてい
ます。そろそろ快適な秋が来てもらいたいもの
です。
.
今日の空41
ラジオから台風が温帯低気圧に変わったという
ニュースが流れたので、外を見ると青空が広が
り始めています。急いで準備して外に出るころ
丁度、日の出の時刻となりました。
いつもの高台に急いで歩いていくと昇ってきた
朝日が雲を赤く染めています。
青とオレンジのコントラストはいつ見ても刺激
的だなぁと思いながら写真を撮りました。写真
を撮っても実際の自分の目で見た光景とはどこ
か違うのですが。。。
たった数分の間に光の加減は大きく変わってし
まいます。二度と同じ空や雲はないのだと思う
とついシャッターを何度も切ってしまいます。
後で写真を見返して同じような写真ばかりなの
に苦笑して削除してしまうのに。
朝焼けが美しい時は天気は下り坂、とい言い伝
えがあります。晴れたら暑い、雨だとウンザリ
「いったいオマエは何を望んでいるのだ!」と
神様に叱られそうですが、台風の名残の風に吹
かれながら、「美しいものが見たいだけかな」
と思った台風一過でした。