淡々と・・・

淡々と過ぎていく日々、心にとまったひとこまを写真と短文で綴っています。

今日の空45

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朝、新聞を取りに外に出るとどこからかキン

モクセイの香りがしました。

2,3日前だいぶ蕾が膨らんでいるなぁと確認

したのでいよいよ花が咲き始めたのかもしれ

ません。

このところ日中は曇り空で夕方になって晴れ

てくる天気が続いています。灰色の空は脳の

働きを悪くするのか眠気ばかりが襲ってきま

す。秋というとかつてはスッキリとした爽快

感を感じる季節だった気がするのですが、こ

こ数年はダラダラと過ぎてしまいます。

滅多にないことですが、夕方、雲と太陽が見

たことのない美しい空を作り出す時がありま

す。全く予想が出来ないことでフッと気がつ

くと周囲が赤く染まっていて慌てて外や2階

へカメラを持って走って行きます。シャッタ

ーを押している間にもみるみる色は変わり、

目に映る色と写真に残った色は違ってしまい

ます。後で眺めて残念な気持ちになるのです

が、仕方ありません。ブログの写真は、基本

スマートフォンのカメラで撮れる写真だけ、

というルールを決めたのは私自身です。

実物の色は、もっときれいだった、といつも

思いながらブログを更新しています。

エノコログサ(実)

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エノコログサは、野原に行けばどこにでも生え

ています。

初夏から秋まで長い間見ることが出来るので

花がいつ咲いて実がいつ実っているのかよく

わからない植物ですが、実は穀物のアワの原種

であることを最近知りました。

一時は、アワやヒエなどの雑穀は美味しくない

と食べられなくなっていましたが、最近はビタ

ミンやミネラル、食物繊維などが豊富なことか

ら見直されてお米に混ぜて食べたりするように

なっています。

一見同じように見えるエノコログサも気を付け

て見ると穂の大きさに大中小とあり、穂の色も

金色や紫色のものなど色々な種類があります。

世界中の温帯地域にあり、都会でもちょっとし

た地面があれば生えている強さ。子犬や子猫だ

けでなく人間でも風に揺れる愛らしさにちょっ

と摘んで連れて帰りたくなる魅力のある植物

です。

ハナミズキ(実)

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木々の中で今年もハナミズキの葉が、一番最初

に色付き始めています。

葉の間には、朱色の実をしっかりと抱えている

のが目立ちます。この実は、葉がほとんど落ち

てしまっても残っていて、冬空で鳥が来るのを

待っているのをよく見かけます。冬の雲ひとつ

ない青空をバックに赤い実だけが枝に残ってい

るのは、美しい光景です。今回の写真は、よく

見ると実の左側に黒いカメムシのような昆虫が

しがみついていました。冬支度でしょうか。

秋の深まりと共に山里は益々静かになっていき

ます。稲刈りも終わり、田んぼも空っぽになり

ました。日に日に気温が下がっています。最低

気温が10度を切る日も目前です。

生き物の気配が潮が引くように少しずつ消えて

いきます。

なんだか自分一人が世界から置いてけぼりにな

ったような気分になっています。

 

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今日の空44

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昨晩はお月見をした方が多かったのではない

でしょうか?

私の住む地方は、日中はずっと曇天だったので

今日はお月見は無理かなぁと思っていたのです

が、夕方になって急に青空が広がり晴れてきた

ので無事十五夜を楽しむことが出来ました。

9月は、雨ばかりでほとんど月を見ることが出

来なかったので夜空を明るく照らしている月を

久しぶりに見ることが出来て嬉しかったです。

家族でかわるがわる窓辺に立って昇って来た月

を眺めました。

最近はLED電球の街灯が眩しいほど夜道を照ら

しているので、夜も興覚めするほど明るいこと

が多いのです。防犯上は、その方が良いのでし

ょうが、なんだか夜の価値が少なくなったと感

じるのは私だけでしょうか?それに白色のLED

電球の光を見た直後は、星が見えないのです。

視神経がおかしくなるようでしばらく暗い所で

目を慣らしてからでないと星を見つけることが

出来ないのです。

しばらくして再び少し高くなった月を見ると横

に赤い星が輝いていました。後で調べるとどう

やら火星のようです。今月6日に地球に最接近

するそうです。しばらく晴天が続きますように

と星に願っています。

カラハナソウ(実)

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自転車で通りかかった藪に珍しい花穂を見つけ

急いで引き返しました。

近づいてよく見るとビールの原料になるホップ

というものに似ていると思いました。

以前テレビで観た園芸家が、グリーンカーテン

としてホップを育てていたのを見たことがあり

素敵だなぁと思った記憶がよみがえりました。

家に帰って調べるとこの松かさに似た花穂は

ホップの仲間のカラハナソウという植物だと

わかりました。ビールに使うホップを西洋カラ

ハナソウ、日本に元々あるカラハナソウを山ホ

ップと呼んだりするそうです。カラハナソウ

仲間は、雄株と雌株があるようで、この松かさ

のような花をつけるのは雌株だそうです。

現在、ビール用のホップは、日本ではビール会

社と契約した農家が厳しい管理の下、栽培して

いて育てているのは花穂が出来る雌株だけだそ

うです。たまに雄株が現れると引き抜かれて抹

殺されてしまうほど厳しいそうです。

すっかりホップだと思っていたカラハナソウ

ら色々なことがわかってビールはあまり飲まな

いけれどホップのグリーンカーテンは来年挑戦

してみたいな、と思っています。

ツリフネソウ(花)

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今年もツリフネソウが、少し前から咲き始めて

います。この花は、湿気が多い斜面に咲いてい

ることが多いので、足場が悪く、写真を撮るた

めに近づくことが出来ずにいました。

しばらくして、自転車で少し遠出した際、少し

下流の別の場所を訪れ、ようやく写真を撮るこ

とが出来ました。

そこは、時々、車が通る沢沿いの薄暗い橋の下

でやはりジメジメしている場所ですが、道の側

まで小さなピンク色の花が群れていました。多

分、車の中からは、花は見えないと思いますの

で車中の人からは、私が、不審者に見えたかも

しれません。珍しく風が、強い日で小さな花は

煽られて激しく揺れてしまうため写真に上手く

納まらず、20分くらいそこで粘っていたかも

しれません。

橋の下の道は、午後のほんの一刻しか日が当た

らない場所です。ヒンヤリとした空気の中で、

束の間の光を反射しながら風に揺れているツリ

フネソウの群れは、いつまで眺めていたい美し

い光景でした。 

 

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今日の空43

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やっと晴れました。

9月は、ほとんど曇りか雨の日だったので心の

底から晴れ晴れとした気分を味わっています。

自分の努力でどうにも出来ないことに対して

クヨクヨと思い煩うことは精神衛生上良くない

と何かで読んだ記憶がありますが、天気に対し

てはどうしても不満を持ってしまいます。

今年の春のように雨が少ないと野菜や花が育た

ないなど色々困ることがあるのは十分わかって

いるのですが、青空を見ないとどうしても気分

が沈んでしまうのです。晴れていれば上機嫌、

なんて単純な人間なんだ!と自分自身で思うの

ですが、それが私という人間なのです。

50歳くらいになってようやく自分という人間

をどう扱えばいいのかわかるようになった気が

しています。肉体的、精神的弱点がわかって対

応する方法も定まったという感じです。

友人とこのような話をしたことがないので他の

人がどのように考えているのかわかりませんが

漠然とこれが大人になったということなのかな

と思っています。

イヌタデ(花)

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イヌタデの花をしごいてバラバラにしたもの

をアカマンマと呼んでおままごとに使ってい

たのは私の世代が最後くらいでしょうか?

アカマンマという言葉は、俳句の世界では秋

の季語となっているのでイヌタデも秋の花の

イメージが強いのですが、実際は、初夏から

晩秋まで長い間、咲き続けている花です。

地味で野原のどこにでも群れている野草のた

め花屋さんで売られている花ではありません

が、野原一面に咲き乱れている風景は美しい

ものです。でも、アカマンマは、昔の女の子

に家族の面倒をみるのは自分だと無意識に刷

り込んでいたのでは?とも思います。 

先日、偶然、同じ日に学生時代の友人2人から

久しぶりにLINEをもらいました。2人とも他に

男兄弟がいても親のお世話をしています。親は

娘の方が、気兼ねなく頼れると思っているよう

ですが、実際の娘たちの心の葛藤には考えが及

ばないようです。我が家も同じです。

アカマンマの呪いに縛られて苦しい胸の内をデ

ジタルツールでなんとか凌いでいる昔の女の子

たちがたくさんいるのです。

 

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ヒヨドリバナ(花)

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8月に少し涼しくなって、一度咲き始めたの

ですが、暑さがぶり返したら姿を消してまた

最近見られるようになったヒヨドリバナ

フジバカマの花にそっくりなので初めて見た

時は、野生のフジバカマだと勘違いしたほど

です。よく見ると葉の形がフジバカマは3つ

に裂けているのですが、ヒヨドリバナは裂け

目のない一枚の葉というところで見分けると

図鑑で学び、なるほど~と納得。

秋になり日中、気温が少し上がると蝶をよく

見るようになりました。ヒヨドリバナやフジ

バカマには蝶がよくやって来ます。蝶の渦巻

のようになった口はヒヨドリバナの細い花か

ら蜜を吸うのに適しているのです。花の奥ま

でこのストローを差し込んでゆっくりと羽ば

たいて止まっています。

成虫になった蝶はたいてい美しい姿をしてい

るのですが、卵を我が家の幼いユズの木に産

み付けるので困っています。蝶の幼虫はユズ

の葉をモリモリ食べて丸坊主にしてしまいま

す。 せっかく今年は、だいぶ大きくなったと

安心していたユズの木が、これでは冬に寒か

ろうという姿になってしまっています。早く

蝶になってヒヨドリバナの方へ飛んで行って

欲しいと恨めしく眺めています。

 

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ノギク(花)

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まだ暑い最中から秋を一番最初に知らせて

くれているのはノギクの白い花です。

8月中から野辺のあちらこちらで咲き始め

11月終わりまで次々と咲き繋いでいます。

これらのノギクが同じ種類のものなのか、

それとも何種類かが、秋が深まるにつれて

順番に入違っているのか専門家ではない私

にはわからないのですが、今の時期いつも

傍らにある花です。

秋分の日を境に急激に気温が下がり、慌てて

長袖の服を用意しています。いつもの年なら

9月になればとうに長袖が普通なのですが、

今年は、だいぶ出遅れました。ここに来て、

全く着なくなったノースリーブは、流石にも

う処分だろうなぁと思ったりしながら衣替え

です。

晴れても太陽の光も弱々しく、暑い季節に清々

しく感じた白い花色が、なんだか寒々しく感じ

るようになってもう本当の秋になったのだなぁ

と感じます。

これから1枚1枚着る物が増えて身体が重くな

ることを考えるとTシャツ1枚でで身軽に過ご

せていた夏が、私はやっぱり好きだったのだな

と思い返しています。

 

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