淡々と・・・

淡々と過ぎていく日々、心にとまったひとこまを写真と短文で綴っています。

ヒマラヤユキノシタ(花)

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ヒマラヤユキノシタの花がやっと咲き始め

ました。

予想していたよりずいぶん時間がかかり

ました。もう少し早く咲くのではないか?

と思っていたのですが。

その上、先日記事にいした蕾とは別の株の

花が一番乗りで咲いたのも意外でした。

自然は私が考えることなんてはるかに超えた

次元で命を営んでいるのですね。

考えてみたらこの桃色の花色もいったいどう

やって花の中で作りだされているのか不思議

です。暑い日も寒い日もジーっと動くことなく

この場所にいるのに。。。

ヒマラヤユキノシタは、ヒマラヤ周辺の原産

とのことですが、あの8000m級の山々の麓で

毎日過ごしていたら何か悟ることが出来るの

でしょうか?

多すぎる物に囲まれているから私は本当に

大切なものを見失っているのかもしれません。

両親が溜め込んでしまった物を片付けなければ

ならないのはきっと私でしょう。

考える度に頭に重しが乗ったような気分になり

ます。トイレットペーパーがないのも困ります

が、使わない物や壊れた物に埋もれているのも

本当に困ったものです。

 

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クリスマスローズ(花)

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クリスマスローズは本来、ヘレボルスという

花の一部がクリスマスの頃咲くことからこの

呼び名が広まったそうですが、実際は今ごろ

の時期から咲き出すものが多いようです。

和風でも洋風でも似合うためか近所を散歩して

いるとあちこちの家の庭先で色々な色の花を

見かけます。大変人気がある花のようです。

我が家にはないので、ご近所の花を眺めて

楽しませて頂くだけですが、私は、この花は

白やグリーンが好みです。花の形も多彩で

八重咲きもあるのでバラではないのにローズと

名付けてしまう気持ちもわかります。

咲き始めたばかりの白いクリスマスローズ

白い色を見つめていると9年前の大災害が

思い起こされます。あの日私は被災地から

遠く離れた場所にいました。お昼過ぎ、夜勤

明けでやっと眠ったところにあの揺れがきた

のです。

なすすべもなく見つめていた画面の向こうで

たくさんの命が失われてしまいました。

今も私は、祈ることしか出来ないのです。

アオキ(実)

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昨日は、朝から蒸し暑く、老体には急激な

気候の変化が堪えるようで我が家の老人達は

不調を訴えて過ごしています。

朝は煙るような霧雨だったのが10時頃には

本降りの雨となり、一日中降っていました。

今年もアオキの実が雑木林の中でツヤツヤと

実っています。

あと1ヵ月もすれば真っ赤に色付いてくるのに

なぜか私はこの青い実を写真に撮ってしまい

ます。艶のある葉はどこか観葉植物を思わせ

暖かい季節の到来を予感させるからかもしれ

ません。

アオキの赤く熟した実はヒヨドリの大好物

だそうです。キーキーと鳴き騒ぐヒヨドリ

一年中この辺りに住んでいて、ちょっと苦手

ですが、アオキの繁殖には役立っているので

しょう。

今朝起きたら雨は止んでおり、毎朝一番最初に

着ける石油ストーブも必要ないくらい暖かく

感じました。

その代わり西風が強く屋根を煽るように吹いて

います。 確実に春が来ていることを風が乱暴

に教えてくれているのです。

風に乗ってツバメが来るのを、ワクワクして

待っている私です。

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赤くなったアオキの実 2020/3/20頃

卒業式

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ラジオを聞いていたら卒業をテーマにした

楽曲がたくさん流れました。

今年はコロナウィルスの影響で卒業式も中止

になった学校がたくさんあるようです。

私は、中学校の卒業式に出られませんでした。

前日の予行練習の最中にすごい寒気に襲われ

立っていられなくなり、病院へ行ったらイン

フルエンザと診断されてしまったからです。

卒業式当日は高熱で寝込んでおり、母だけが

式に参加して卒業証書をもらって来てくれ

ました。クラスメートの男子数名が壇上で

面白いことをしたという話を母から聞いた

だけで、みんなにきちんとお別れも出来ない

悔いの残る卒業でした。

長い時間が過ぎて、ある時、職場で他所の

支店から応援に来た同僚が偶然3年生の時の

同じクラスの子だったことがありました。

私はすぐに気がつきましたが、彼女は私が

話しかけて確認するまで私のことを忘れて

いました。

いちいちクラスメートを憶えていない人も

たくさんいると思いますが、私は、「やっぱり

卒業式に出れなかったから忘れられちゃったの

かな?」と内心ガッカリしました。

私の中で卒業式に出られなかったことが負い目

になっているのだと思います。

今年卒業式が出来なかった子供たちは私とは

全然別の理由で行われないのですが、人生を

振り返った時、私のような思いをすることが

ないといいなぁと密かに案じているのです。

クロッカス(花)

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私の住む地方でも昨日からやっと日の出の

時刻が5時台になりました。

寒くて暗い、2重苦も少しずつ終わりを迎えて

います。

昨年、偶然見つけたクロッカスがたくさん咲く

場所に行ってみたところ少し花が咲き始めて

いました。

紫色だけが、かなりたくさん咲くので誰か近所

の方が植えたものなのかもしれませんが、全部

で100個近くあると思います。高台の道路際の

ガードレールの外側に咲くので下は崖になって

います。とても見晴らしが良く向かいには谷を

挟んで隣りの山が見えるような場所です。

初めて見つけた昨年は丁度、満開の頃だった

ので濃い紫色が目に痛く感じるほどでした。

この上に桜の木がかぶさるように茂っている

のでクロッカスの次に、桜のお花見が出来る

のも嬉しいところです。そして、夏は、葉の

茂った桜の木が程よい木陰を作って球根を

暑さから守るようになっています。

クロッカスは、誰でも簡単に育てることが出来

る丈夫な植物です。春まだ浅い頃、黄色や紫、

白など目立つ花色で春が来たことを知らせて

くれます。見つけるとようやく冬の終わりが

見えてきたなぁ~と肩の荷が下りたような気分

にしてくれます。

私は、日に日に伸びる昼間の時間からたくさん

の恩恵にあずかっているのです。 

 

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ウメ(花)

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ようやく神様のお許しが出たかのように

梅の開花が始まりました。

連日吹き続けていた強風もやっと止み、

近くの藪の中からはメジロの軽やかな囀りも

聞こえます。

梅の花は桜に比べると順々に咲いていくので

のんびり楽しめます。

桜は早く見に行かないと終わってしまう!と

焦りますが、そんな心配はありません。

のんびりブラブラしながら興味のおもむくまま

足を運んで思いのほか遠くまで来てしまうこと

もしばしば。

コロナウィルスの影響で学校が休みになった

のでお隣には東京からお孫さんが疎開に来て

いるそうです。買い物に出かける時にチラッと

見かけましたが、それ以外はずっと家の中で

過ごしているようなので退屈してないかな?

と余計なことを考えてしまいます。

両親が働いていれば祖父母に預かってもらう

のが一番安心なのかもしれませんが、疎開って

今も言うのかしら?っとちょっとびっくりし

つつ、お隣さんがそう言ったのでなるほど疎開

ね、と納得する母と私。

東京から比べたらここはずいぶん寒くそして寂

しくないかなぁ。

今の子供たちは、ネットでいろいろ出来るから

そんな心配は必要ないのかもしれないのに

昔、子供だったおばさんはどうでも良いことに

考えを巡らせているのです。

アオサギ

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父の散歩コースには池があります。

その池は、山から流れてきた水が溜まって

出来たようで、その中に30cm位の黒いコイと

白いコイが住んでいます。

冬は、ほとんど凍りついてコイも深い所で冬眠

しているため姿が見えないのですが、春に

なって氷が溶けるとコイもまた水面近くに現れ

ます。

そして、その2匹の子供なのか小さな黒いコイ

の稚魚が5月位から見られるようになります。

稚魚が現れると父はお麩を持ってせっせと池に

通うようになります。人間がお味噌汁などに

入れて食べるあのお麩です。池の縁に立って

1時間近くもお麩を食べるコイたちを飽きずに

眺めているのです。

ところが最近、その土地の持ち主が池の中に

茂る水草を刈ったり、池の上に伸びていた木の

枝を切ったりして見通しが良くなりました。

すると池にアオサギが来るようになりました。

アオサギは、人間がいない時は池の中に入って

魚を狙っているようです。私達が池に近づくと

サッと飛び去って近くの電信柱に留まって、

私達が立ち去るのをじっと待っているのです。

まだ稚魚は生まれていないようですが、大きな

クチバシを持つアオサギにかかったらあっと

いう間に食べられてしまうことでしょう。

父は、アオサギがいると杖を振り回しながら

大声で追い払ったりします。

アオサギには悪いですが、もう何年も続けて

きた老人の楽しみなのでなんとか別の餌場を

見つけて欲しいと思うのですが、アオサギ

生きるために必死でしょう、そうやすやすと

池をあきらめてくれそうにありません。 

気温が上がって、池の上の木の枝が茂れば

アオサギは、池に降りづらくなるだろうし、

すぐ近くの田んぼもカエルやオタマジャクシで

満ちてくるので餌場が変わるかもしれません。

アオサギと父の両者が満足出来るようにいつ

にも増して早く暖かくなって生き物が満ちる

のをハラハラしながら待っているのです。

今日の空24

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昨日から暴力的な風が吹いています。

晴れていたかと思うと突然、吹雪のように

雪が吹きつけてきたり、かと思うと

突然風が止んでシーンと穏やかになったり

やっぱり自然は恐ろしいと思うのはこんな時

です。

昨日は強風の中、美容院へカットに行って

きました。

引越して来てから美容院ジプシーが続いて

いました。やっと落ち着いたかなぁと思ったら

店舗統合で家から遠い店舗に吸収合併されて

担当の美容師さんも転勤になってしまったので

1時間に1本しかないバスではるばる出かける

羽目になって仕舞いました。なかなか重い腰が

上がらずにいたのですが、流石に手におえない

状態になってしまったので渋々出かけて行った

次第です。

パーマもカラーも苦手で単なるおかっぱ頭なの

で他人からみたら大差ないのでしょうが、本人

にとってはやはり美容師さんとの相性がある

ようでなんとなく合わない美容師さんにやって

もらった後は落ち着かない気分になってしまう

のが不思議なところです。

日本列島の西半分はポカポカ陽気の春のよう

ですが、北国は雪山から雪が消えない限り

日差しは春めいていても風は冷たいです。

せめて頭だけでもさっぱり春バージョンにして

もらってホッとしています。 

アセビ(花)

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お隣のアセビの花が咲き始めました。

馬酔木と書いてアセビ、学生の時、難読漢字の

練習問題で憶えた気がします。

馬だけでなく多くの草食哺乳類が有毒と認識

して食べないそうです。

ドウダンツツジによく似た壺型の花は可愛い

と思うのですが。

私は生き物全般が好きですが、中でも馬は

美しい生き物だなぁと思っています。

なかなか身近で見る機会はありませんが、走っ

ている姿も佇んで風に吹かれている姿も映像で

見るだけでも美しいと思います。

昔、乗馬体験教室というものに参加してみた

のも近くで馬を見てみたかったからです。

1時間だけでしたが、ブラシかけを習い

実際に鞍に乗ってゆっくり歩くところまで体験

することが出来ました。

馬は大きいのに繊細な生き物で決して驚かせる

ような動きをしてはいけないということも教わ

りました。

初めて触った馬はとても温かくて筋肉の塊の

ようでした。ごく一般的な茶色の馬でしたが

ビロードのように光る美しい毛並みも触って

みることが出来て楽しい時間でした。

時々、雑木林を散歩していると林の中から馬が

走ってこないかなと妄想することがあります。

日本でそんなことはありえないのですが、

野生馬が自由に森を駆け回っているのを見て

みたいと思うのです。

ナノハナ(花)

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畑の菜の花は本来、花が咲く前に食べ

られてしまうものです。

今、花が咲いている株は種を取るために

残されているものでしょう。

菜の花は暖かい地方では冬でも咲いているよう

ですが、私の住む所では今が花時です。

菜の花とはアブラナ科の総称なのでその仲間に

数えられるものは大変な数になります。

野菜として食べているものは、ほとんど含ま

れてしまうのではないでしょうか?

昔、母の小さい頃は、実家で油を取るための

菜の花まで植えていたそうです。

農家が本業ではないのに、油、味噌、米なども

作っていたようです。その他に季節ごとに

野菜も作っていたので子供たちも総動員して

学校から帰ると手伝っていたそうです。

食べるもののほとんどは自家製でなんでも

買って来る不安定な私の生活とは正反対の

暮らしです。

何か起こる度にお店から商品が消える生活。

災いに乗じて買い占めたり、デマを流して

値段を吊り上げる商売に振り回される生活。

広い畑に黄色い菜の花が一面咲いている様子は

平和の象徴のようです。 

大地にしっかり根を張って右往左往しない

生活こそ平和というのではないか、と思う

今日この頃です。