ドウダンツツジ(紅葉)
空気が完全に冬に入れ替わったせいか、天候が
安定してきました。
早朝の気温が0度を記録して霜が降りる日もあ
りますが、日中は温かい日が続いています。
真っ赤に紅葉したドウダンツツジに日が当たる
と炎ように赤くなってまともに見ることが出来
ないほど眩しいです。
今年は、ドウダンツツジの紅が冴えた色でとて
もきれいだと思います。どこの木も真っ赤に
紅葉しています。例年より雨が少ないのがこ
の木には良かったのかもしれません。
ぼんやりしているうちに11月も半分終わろう
としています。
そろそろ年賀状の準備をしなくては、と思って
周囲の様子をうかがうと年賀状をやめる人が増
えている中、もらった人にだけ年賀状を返すと
いう方法が広まっていることを知り、自分がい
かにぼんやり屋だったかを思い知っています。
思い返せばここ数年元旦ではなく5日ごろポツ
ポツと年賀状が届くことが増えたような…。
今ごろ気付いたの?と笑われるかもしれません
が、そういうことだったのかぁと納得。
それじゃ私が返事をくれ!と強要していたよう
です。出さない方が相手にとっては親切?
考えすぎてモヤモヤは尽きないのです。
ヘクソカズラ(実)
ヘクソカズラの実も今年は、もうまばらです。
花は、たくさん咲いていたのですから金茶色
の実も多分、たくさん実ったと思われますが
残っている実はあとわずかです。
なくなってしまったのを見ると今冬は自然界
も厳しいのかなぁと想像しています。
あと1ヵ月半ほどで今年も終わりになります。
振り返るにはまだ早いかもしれませんが、
今年はコロナウィルスに振り回された1年で
した。未だに先行きは、不透明です。
いつになったらマスクが不要になるのかも
まだわかっていません。
わかっているのは、それでも私たちは生きて
行かなければならないということです。
鬱々と過ごす日々に息抜きすることすら許さ
れず、唯一の楽しみは草木を眺めることだけ
になってしまった私。
やりたいことがあったらその時にやっておか
なければならないのだ、と今ごろになって気
づいた私。
もっと若いうちに遠い遠い所へ旅立てばよか
ったんだと今ごろになってわかったのです。
紅葉
今年は、同じ道を昨年とは逆方向から写真に撮
ってみました。
このモミジの並木道は、一度雑木林の木が切ら
れ、斜面に作られた遊歩道の一部をモミジの並
木にしたものです。山の上には住宅街が広がり
斜面全体は公園となっています。
うねうねと続く遊歩道は、頂上から麓まで続い
ていますが、ほとんど人と会うこともなくとて
も静かです。植えられてから30年以上経った
モミジの木々はかなり大きくなっており、見事
な赤いトンネルを作っています。このトンネル
は、春はモミジの若葉で緑のトンネルとなり、
それはそれで美しい光景です。
どこかで誰かが言っていた、幸せとは気づくも
のという言葉が、もっともだなぁと思うのはこ
の道を春と秋に歩く時です。
山の上の住宅街にはたくさんの人々が住んでい
ます。はたして何人の人がこの美しい光景に気
付いているのでしょうか?
無理に遠くへ出かけなくても今いる場所の近く
に耀きはあるはずなのです。
今日の空52
急速に風が冷たくなり朝は毎日雨が降ってい
ます。日が照って来るのはたいていお昼頃に
なります。
夕方、少し散歩に出たら東の空は夏の朝焼け
のような色に染まっていました。
風は、当然、夏と比べられないほど冷たいの
でダウンベストの上に風を通さないコートを
着て出かけました。もうすぐこれでも間に合
わなくて、ダウンコートを着なくてはならな
いでしょう。
寒くても晴れてさえいれば洗濯も散歩も出来
ます。でも雨が降るとどちらも出来ず閉塞感
だけが増してしまいます。いつまで経っても
この地方の天気に馴染めない私。いっそのこ
と雪が積もって真っ白な世界になってくれた
ら、と思います。
雪国からは積雪の便りも聞こえてくるように
なりました。両親は、日本でもかなりの豪雪
地帯の出身です。重くて湿った雪が山のよう
に積もったそうです。餅のような大きな雪片
が降ってくる様子を表す「モツモツと降って
いる」という方言があるほどです。
関東地方のからっ風と冬の晴天を恋しがって
ばかりいる私は、本当にこの2人のDNAを
受け継いでいるのだろうか?と疑ってしまう
のです。
マリーゴールド(花)
今年のマリーゴールドは、薄い黄色です。
ボリュームのある花びらの様子からカスタード
クリームの塊のようにも見えたり、マカロンの
ようにも見えたりします。
マリーゴールドは、フレンチ系とアフリカン系
の2種類に分けられるようですが、この花は多
分アフリカン系だと思います。花びらの数が多
いことから昔は万寿菊とも呼ばれていたようで
すが、今は マリーゴールドの方が通りがいい
ですね。万寿は、実は饅頭であり、やはり甘い
物を連想させるところが憎い!
マリーゴールドは、毎年町内会の園芸好きの
有志が歩道にある花壇に夏ごろに植えてくださ
います。大変丈夫で夏から晩秋まで花が絶える
ことなく咲き続けています。
マリーゴールドをネットで検索すると、
上位に並びました。
若い人が身近にいないので彼女のことをあまり
よく知らないのですが、この歌は何度か耳に
したことがあっていい歌だなぁと思っていま
した。歌詞の中では、麦わら帽子をかぶった彼
女が揺れたマリーゴールドに似ているという表
現をされていて「うむー、そう来たか!」と感
心しています。若いっていいなぁ。
ハゼ(紅葉)
昨年よりだいぶ早くハゼが紅葉しました。
昨年より寒さが厳しくなるのが早いとも思えま
せんが、今年は全体的に紅葉は早めです。
ハゼはウルシ科の植物ですが、基本的にはウル
シのように触ってかぶれることはありません。
本来、日本では、関東地方より南の地域に自生
するようですが、なぜか北国の我が家の庭にあ
ります。
昔は、和ロウソクの原料として盛んに植えられ
たハゼの木も今はロウソクも安価な化学的製造
方法が開発され、ほとんど鑑賞用に植えるだけ
になっています。山で野生化しているハゼの木
は、ロウソク作りに使われなくなって放置され
た木から実が自然に散らばって分布していった
ものと考えられています。
真っ赤に紅葉したハゼの木がたくさん茂った山
肌はさぞ鮮やかな光景だろうなぁと想像してい
ます。昔、和ロウソク作りが盛んだった九州地
方には大群落があり、紅葉も見事だと聞きまし
た。やはり南国と北国とでは同じ色でもどこか
違うのだろうなぁと想像しています。
キク(花)
庭には母が気の向くままに植えたキクの花が
何種類もあります。
茶色に近いオレンジ色の花から黄色、ピンク色
紫色、白色などなど。
また、花びらの形も細いものから太くて丸に
近いものまで様々です。
毎年、この時期は庭はキクの花で一杯になるの
ですが、今年は花付きが悪く寂しい庭になって
います。春の雨が少なかったのが影響している
のか、夏が暑すぎたのか原因はわかりません。
特別な手入れをしているわけではなくいつも
花が盛りを過ぎる頃、母が苗の地際で全部切っ
て片付けているだけです。
ある年、いつものように母が、そろそろ終わり
だからといつものようにキクを切っていると
通りがかりのおばあさんが、「そのキクをもら
えないでしょうか?」と声をかけてきたそう
です。見慣れない人でしたが、処分するつもり
だったので「どうぞ、どうぞ」と手渡すと
「仏様に飾ってあげたいから」と言ったので慌
てて「それならもっと綺麗な花がこちらにあり
ますから」と言ったのに「いいの、いいの」と
立ち去ってしまったそうです。
母は時々思い出してはあの時もっと綺麗な花を
持たせてあげればよかった、と言っています。
私は、密かにその人は神様のお使いに違いない
と思っています。
今日の空51
朝、新聞を取りに出ると月が沈んでいくとこ
ろでした。
最近は、夜明けのまだ暗い時間には東の空に
金星が光っているのが見えます。南の空には
オリオン座とシリウスが光っていてもう冬だな
と実感します。ついこの間まで暑いと思って
いたのがウソのようです。
太陽が昇ってしまうと星たちは見えなくなって
しまいますが、月だけは見えています。それだ
け月は地球から近いのです。でも、その月でさ
え雲が出てくれば隠れてしまいます。人間は、
そして私は、なんてちっぽけな存在なんだろう
と思うのはこんな時です。
色々な方のブログをのぞかせて頂いて色々な毎
日があることを知ることが出来るのは私の今の
数少ない楽しみです。今は、SNSが盛んでブ
ログはオワコンだ、と言われたりするようです
が、少なくとも私にとっては興味深いものだと
思ってます。
見えない星と同じくらい見えないけれどたくさ
んの人々の毎日に光る知恵を感じて影響されて
いる私です。
ニシキギ(実)
バス通りから見えるニシキギが真っ赤に紅葉
しています。青空をバックにして燃えるような
赤は遠くからでも大変目立ちます。
ニシキギは、落葉低木なのでそれほど大きく
はなりませんが、以前紹介したマユミなどの
仲間です。マユミやマサキ、ツルウメモドキな
ど小さいけれど赤い目立つ実がなるものが、
ニシキギ科という1グループを作っています。
ニシキギに近づいてよく見ると赤い小さな実が
ついています。今年は、昨年より実の数が少な
いような気がしましたが、もう鳥たちの宴の後
なのかもしれません。赤く色付いた葉が密集し
ていて、実の大きさも5㎜くらいなのでよく見
ないと目立たないです。
もう少し季節が進んで葉がなくなり、枝が目立
つようになると特徴的な枝の形が観察出来るよ
うになります。ニシキギの枝には平べったい羽
根のような薄茶色のヨクと呼ばれるコルク質の
突起があるのです。それは一見カミソリの刃の
ような形をしています。落葉期にこの枝をした
木を見つけるとニシキギに違いないから来年の
秋にまた見に来よう!と心のメモ帳に書き込む
のです。
<枝部分>
ツワブキ(花)
すっかり寂しくなった庭で唯一明るい色を
放っているのはツワブキの花です。
濃い緑の葉は、光沢と厚みがあり、花は鮮や
かな黄色です。
ツワブキは、漢字では石蕗、または艶蕗と書
くようです。俳句の世界では、石蕗の花(つわ
のはな)や石蕗(いしぶき)は初冬の季語とのこ
とです。
黄色の花は、キクの仲間にしてはまばらな花
びらをしていて花が終わると種も出来ます。
種にはタンポポのような毛もあるのですが、
その毛もまばらであまり遠くまでは飛んで行け
そうにはありません。まだ庭にツワブキがない
頃、種を取って蒔いてみたのですが、発芽しま
せんでした。 根は少し球根に似た丸い形で多
年草なので結局、根を株分けしてもらって我が
家へやって来ました。葉は、斑入りの品種もあ
るそうで斑入りも欲しいなぁと密かに思ってい
ます。日陰でも育つ性質は、日本庭園でも重宝
され、木の足元を隠すようによく植えられてい
るのを見かけます。
私が、1年で一番苦手な11月をなんとか乗り
越えられるのは、ツワブキの黄色が励ましてく
れるからかもしれません。