淡々と・・・

淡々と過ぎていく日々、心にとまったひとこまを写真と短文で綴っています。

ミヤコワスレ(花)

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4月から咲き続けたミヤコワスレの花もそろ

そろ終わりが近づいています。

キク科の植物はどれもそうですが、大変花も

ちが良く、切り花にしても長い間咲き続けて

くれます。晴れても雨が降っても休むことな

く庭を見ればいつでも花を見せてくれます。

ミヤコワスレは、園芸品種ですが、その元と

なった植物は、ミヤマヨメナと言われていま

す。江戸時代以前から栽培されていたと言わ

れ、たいていのキク科の植物が秋に花を咲か

せる中で、春に紫色の花を咲かせるため、大

変人気が出たそうです。ただ、種が出来ても

その種からは芽が出ないため、株分けか挿し

木でしか増やすことは出来ません。

世の中には、星の数ほどの花があります。あ

る人は、花は地上の星なのだ、と言っていま

した。それにもかかわらず、日々、花の品種

改良は進み、新種の花が作られています。

人の心は移ろい易く、目新しいものほどもて

はやされるからでしょう。

でも、どんなに新しい花が現れても、私の中

ミヤコワスレは、別格であり続けると思い

ます。 

 

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サンザシ(花)

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昨年の秋、近所を散歩していて小さな姫リン

ゴのような実がたくさんついている木を見か

けました。庭から道路へ張り出した枝には、

たくさんの赤い実が鈴なりでした。もしかし

てこれは、サンザシの実ではないかな?と思

ったのですが、花を見ないことには確定出来

ないので、春になって花が咲くのを待ってい

ました。

4月頃、再び訪ねてみると、まだ花は咲いて

おらず、枝には芽吹いた葉と共に萌黄色のた

くさんの蕾がついていました。もっと暖かく

ならないと咲かないのか、と少しガッカリし

て再度出直しとなりました。

ゴールデンウイークが終わって、早朝散歩が

出来るようになったので3度目の正直で再度

花が咲いたか見に行きました。少し離れた場

所からでもたくさんの花が咲いているのが見

えました。やっとサンザシの花を確認するこ

とが出来ました。

気になり出してからほぼ半年かかってサンザ

シの謎は解けました。花にはたくさんのミツ

バチが訪れていたので、今年の秋もたくさん

の赤い実がつくことでしょう。それを待つの

もまた楽しみです。サンザシは、待つことの

楽しさを私に教えてくれているのだなぁと気

づかされました。

今日の空82

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ずいぶんと日が長くなりました。

私の住む地方では、朝は、4時過ぎには明る

くなり、夜も7時近くまで 薄明りの中で過ご

せるようになっています。もうすぐ1年で一

番日が長い夏至が近づいているのを実感しま

す。久しぶりの夕焼けがきれいでした。

相変わらずテレビをつけるとコロナウィルス

の話題一色で、ワクチン接種の件でも色々な

話が飛び交っていてもっと整然と出来ないも

のなのかなぁと思います。

大体、ほとんどインターネットに不慣れな高

齢者たちにネットで予約してくださいってい

うこと自体無理があります。

我が家の老人達にも市から案内状が届いて、

電話かネットで予約するよう書かれていまし

た。横浜の伯母は、孤軍奮闘して9時から電

話をかけ始めて夕方4時にやっと予約が出来

たと言っていたのでネットの方がつながるだ

ろうと判断して両親の分はネットで予約しま

した。2人を同じ日時にしないと遠い会場を

車で2往復するはめになります。でも、予約

は、1人分ずつログイン(今どき認証と書か

れている⁉)して取らなければなりません。

1回目の父の分が取れた後、母の予約を取ろ

うとしたら、もう同じ日時は満席。父の分を

キャンセルして後ろの日時にずらして2人分

を確保するはめになりました。自治体によっ

ては、接種日時を決め打ちで案内している所

もあると新聞で読み、高齢者には、その方が

簡単なのでは?と思いました。都合が悪い人

だけ申し出れば良いのですから。

オキナグサ(種)

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オキナグサの名前の由来は、このような姿に

なって種を実らせるためです。

翁の頭の白髪のようだというわけです。

もう少し種が熟すと細い毛は更にフワフワの

羽毛のようになって最後にはタンポポのよう

に風に吹かれてどこかへ飛んで行ってしまい

ます。そして適した環境に着地すると新しい

場所で芽吹くのです。

日本以外の国にも仲間はあり、最近は西洋オ

キナグサという名前で園芸店で売られていま

す。花の色が日本産のものより明るい紫色や

なかには黄色いものもあります。

私の母が子供の頃は、日当たりの良いあぜ道

や線路脇などで取り放題だったオキナグサ

今、環境省レッドリストの記載され、絶滅

危惧Ⅱ類になっています。本来なら、人間が

手を加えなくても環境さえ守られていればど

んな植物も生物もあるがままに生きられるは

ずですが、それが許されなくなっています。

環境の重要性が叫ばれて、もうずいぶん長い

月日が経った気がしますが、一向に破壊が止

まらないのはなぜでしょう。

いつまでたっても答えは見つかりません。 

 

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ホオ(花)

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↓<花が開く直前の蕾>

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今年は、ホオの花がいつもより早く咲き出し

ました。

春の訪れは例年より少し遅いくらいだったの

に不思議です。この辺りでは、もうほとんど

の花が咲き切ってしまった感じです。

ホオの花は、日本で一番大きな花だと言われ

ています。春、サクラが終わる頃、冬芽から

葉が展開して、その中心から肌色の花芽が現

れ、日に日に大きくなり外皮が開いて中から

白い蕾が出てきます。花は、やや黄色味かか

った白で、優しい印象を受けます。

大変大きくなる木のため庭木として植えるに

は不向きな木ですが、夏には大きな木陰を作

るため木の下にベンチでも置いたら涼むのに

うってつけでは?と思います。街中ではなか

なか見ることが出来ませんが、以前、私は、

お寺の墓地で小ぶりのホオの木を見つけまし

た。こじんまりしたお寺でしたが、季節の花

が順繰りに咲くように配慮されており、通る

たびに境内と墓地で花を楽しませてもらって

いました。

墓地というと気味悪いと思われる方もいます

が、お寺や神社は案外、樹木が多く、私にと

っては心休まる場所です。 

 

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キュウリグサ(花)

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カラスノエンドウの花が、咲き終わった場所

には今、キュウリグサが一面咲いています。

キュウリグサは、ワスレナグサを更に小さく

したような小さな空色の花です。

私のスマホは、マクロ撮影が苦手なためピン

ボケで、直径3㎜前後の花はケシ粒のように

小さいのですが、近寄って見れば1つ1つが

立派な花であることがわかります。

私が、キュウリグサを初めて知ったのは梨木

香歩さんの「西の魔女が死んだ」という本を

読んだことがきっかけでした。その時は、ワ

スレナグサよりもっと小さい花を目の悪い私

が見つけることが出来るかなぁと思ったこと

を憶えています。

その後、意外と身近な場所にキュウリグサ

生えていて、私の目でも見ることが出来まし

た。この花を見ると、もうすぐ夏が来るのだ

なぁと思います。

梨木香歩さんの作品には、植物や動物、はて

は、ぬか床の中の微生物までが幻想的に描か

れていて読むと不思議な感覚に包まれます。

この世に存在するものは、全て意志を持って

いる、という前提で進む物語。

文学と科学が融合した世界が、味わえる大変

興味深い作品ではないか、と思います。

ツクバネウツギ(花)

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今年も近所の小さな公園の端っこでツクバネ

ウツギが咲いています。

大抵、大きな木の根元あたりに生えていて、

ほどほどの光が当たる場所です。

昨年、初めてこの花の存在を認識し、注意し

て見ると雑木林の他の場所でも何ヶ所か、見

つけることが出来ました。木自体は、小さく

地味なので花が咲かないと他の樹木と区別が

つきにくいのですが、今の時期は花が目印と

なってすぐに見つけることが出来ます。

ツクバネウツギについて調べていると、アベ

リアという公園や道路の生け垣によく見かけ

る花が親戚であることがわかりました。 アベ

リアは、別名西洋ツクバネウツギまたは、ハ

ナツクバネウツギとも呼ばれ、春から秋まで

長い間花が咲き続ける大変丈夫な植物です。

花の根元のガクは、ツクバネウツギとそっく

りで同属であることが明白です。どうりでツ

クバネウツギを見た時、どこかで見たような

花だなぁと思ったはずです。そもそもアベリ

アとは、ラテン語でツクバネウツギ属のこと

を表すそうですが、今は1つの品種の名前と

なっているとのこと。

小さな花の由来にも私の知らないことがまだ

まだたくさんあるのだなぁと感心しました。

 

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キンポウゲ(花)

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キンポウゲの別名は、ウマノアシガタです。

葉の形が、馬の足の形に似ているからついた

といわれていますが、現在の人々は、誰もが

似ていないといっています。昔の人の感覚は

今とは違うのでしょうか?

キンポウゲ科に属する植物は大変多く、春か

ら秋まで絶えることなく次々と花を咲かせて

います。フクジュソウアネモネオダマキ

シュウメイギクなどなど…

ところが、元祖のキンポウゲは、どんな花?

と思って見渡すとなかなか見つかりません。

先日、スギ林と田んぼの間の細いあぜ道を歩

いていて丸い小さな花が咲いているのを見つ

けました。花にはフクジュソウのような光沢

があり、か細い茎には不釣り合いな大きさの

黄色い花が咲いています。アッと思って!と

思って写真を撮って家に戻って調べました。

やはりキンポウゲでした。

キンポウゲも例にもれず全国的に数を減らし

ているようです。私が出会った場所も四畳半

ほどの範囲にパラパラと咲いているだけで花

が咲いていなければ見つけることが出来なか

ったと思います。

キンポウゲは、有毒なため動物は食べたりし

ません。一番の敵は、生息環境を奪う人間で

す。そして、私もその一員なのです。

ミツバウツギ(花)

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ミツバウツギは、春から初夏に渡って雑木林

の半日陰でよく見られる落葉低木です。

白い花は清楚で蕾がたくさんつくのですが、

全部の蕾が咲くわけではありません。開いて

いない蕾はお米で作るポップコーンに似たお

菓子、ポン菓子を私に連想させます。

日当たりの良い場所にある木は、サクラの咲

く頃から花を咲かせていますが、5月中旬か

らが花の最盛期となります。山肌からそれこ

そお米がこぼれるように、ここにもあそこに

もといった感じで白い粒々が下がっているの

が見られます。

この辺りでも、最近は日中、気温が20度前後

になる日が現れるようになりました。しかし

どんなに暑くても、木陰に入ればまだまだ

ヒンヤリとしています。

花の色とは不思議なものでその季節ごとに中

心になる色があるようで、少し前は紫色の花

が多かったのですが、初夏に向かっては白い

花をつける植物が増えてきました。

あたかも植物たちが、少しでも涼し気に見え

るようにと人間を気遣ってくれているかのよ

うに感じるのは私だけでしょうか。 

 

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ヘビイチゴ(花)

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日当たりの良い草むらではヘビイチゴの花が

たくさん咲いています。

日中はかなり暖かくなって蝶の姿を見ること

も多くなりました。 昆虫たちも植物の生長に

合わせて繁殖に大忙しなのでしょう。

ヘビイチゴの花は、日に日に強くなる日差し

に負けないくらい鮮やかな黄色です。パッチ

リと開いた5弁の花びらはいつでも蝶たちを

迎え入れる準備が出来ています。

日当たりの良い草むらを歩き回っていると大

汗をかいてしまいます。そんな時は、すっか

り葉が茂った手近な木陰を探して休みます。

用水路を流れる水音と田んぼから聞こえるカ

エルのクルミをこすり合わせたような鳴き声

に癒されているとたちまち汗は引きます。

イチゴというのは、いつ見ても愛らしい形を

しています。高級食器のウェッジウッドでも

イチゴ模様が、ワイルドストロベリーシリー

ズとして採用されています。ヘビイチゴも野

生のイチゴに違いありませんからそのうちど

こかで図案化されるかも、とひとり夢想して

楽しんでいます。 

 

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